(1-22)呼吸の反応(高校生物基礎の総復習講座)

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

大学受験範囲

こんにちは。アラフォーパパです。

前回は、「スクロース」について解説しました。

光合成で出来た有機物が、一時的に同化デンプンとして合成され、その後に細胞質でスクロースになり、植物体内をめぐることを解説しました。

余剰のスクロースは、種子や根などで貯蔵デンプンとして蓄えられていました。

また、スクロース自体がグルコースとフルクトースから出来ていて、脱水縮合によって結合したことも記載しています。

スクロース自体は、ミトコンドリアでも消費されています。

今回は、ミトコンドリアで行われている呼吸について解説します。

スクロースなどの有機物からエネルギーが取り出される過程を見ていきましょう。

生物が生きていく上で欠かすことの出来ない機能ですのでしっかりと確認することが重要です。

それではご覧ください。

呼吸の反応とは

呼吸の反応とは、酸素を用いて有機物を二酸化炭素と水に分解し、この過程で解放されたエネルギーを利用してATPを合成する反応のことです。

植物や動物の体内で呼吸の反応を行っているのは、ミトコンドリアです。

そのため、ミトコンドリアは呼吸の場と称されます。

私達が通常、呼吸というときは、動物が息を吸って、肺に空気を吸い込み、肺で酸素と二酸化炭素を交換し、二酸化炭素が増えた空気を吐き出すといった過程を指すと思います。

これは外呼吸と呼ばれます。

しかし、体内で酸素を必要としている場所は、ミトコンドリアなのです。

ミトコンドリアで行われる呼吸は内呼吸や細胞呼吸と呼ばれています。

そして、一つ一つの細胞の中にあるミトコンドリアに酸素を届けるために、様々な機能が備わっています。

肺での酸素と二酸化炭素の交換や血中での赤血球・ヘモグロビンによる酸素の保持などがそれにあたります。

>>プロを指名出来るオンライン家庭教師

内呼吸(細胞呼吸)の反応式

それでは、細胞内にあるミトコンドリアで行われている内呼吸(細胞呼吸)を反応式で書いてみましょう。

有機物の代表例は前回解説したスクロースです。

スクロースが酸素と反応して、二酸化炭素や水が出てくるときに余剰エネルギーが放出されて、ATPが合成されるという経路をたどります。

光合成のときに作られたATPで有機物が作成され、それがミトコンドリアの内部でATPを作るために分解することがわかります。

まさにATPは通貨のような働きをしていますね。

光合成と異なる点は、酸素が消費されて、二酸化炭素と水が出来上がるところです。

同じATPを取り出す(作り出す)という流れ(代謝)なのに、出来上がるものが正反対であるということは特筆すべきことだと思います。

ちなみに図にするとこのようになります。

厳密にいうと、ちょっと違うのですが、とりあえず理解の一歩目としてはこの図でよいのではないでしょうか。

細胞内での解糖系の話やミトコンドリア内でのクエン酸回路、電子伝達系など、細かい話がまだまだ出てきますので、今後解説していきたいと思います。

>>プロを指名出来るオンライン家庭教師

燃焼とは

燃焼とは、有機物が急激に酸素と反応をすることを指します。

呼吸と同様に、酸素を利用してエネルギーを取り出しますが、反応がとても急速で、化学エネルギーがすべて熱エネルギーと光エネルギーに変換されることが特徴です。

呼吸では、ATPが合成され、エネルギーを蓄えることができますが、燃焼ではすべて変換され、エネルギーを蓄えることができないのです。

呼吸による有機物の段階的な分解は、ATPを作成することができますが、熱エネルギーとして放出せざるを得ない部分もたくさんあることは知っておいてください。

>>呼吸と燃焼の違いを表す図が含まれているPDF

>>プロを指名出来るオンライン家庭教師

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「呼吸の反応」に関するものでした。

呼吸の反応とは、酸素を用いて有機物を二酸化炭素と水に分解し、この過程で解放されたエネルギーを利用してATPを合成する反応のことでした。

光合成のときもATPを合成していましたが、水と光エネルギーによって作られており、酸素が排出される仕組みであり、排出物が異なる点に注意です。

また、呼吸がミトコンドリアを舞台として行われていることを再確認しましょう。

人間は空気を吸って吐くという外呼吸に対して、ミトコンドリアでの呼吸は内呼吸と言います。

ATPを取り出すためにとても重要な呼吸ですので、ぜひ覚えてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

その他

コメント

タイトルとURLをコピーしました