こんにちは。アラフォーパパです。
前回の記事では、「molってなに!?」と題して解説をいたしました。
molについて理解できましたか?
1度わかるようになれば、大丈夫です。
何度も繰り返してみてください。
さて、化学には計算問題がたくさん出てきます。
それには、原子や分子の重さもよく利用されます。
質量について、どのように考えていけばよいかを確認していきましょう。
それではご覧ください。
相対質量
原子がとても小さいことから、重さを測ることがとても難しいが、どうにかして数字で置きたいという気持ちが化学を研究する方々にあったのだと思います。
炭素12Cの重さを12と仮定してしまおうという考えが現れます。
この12を質量数という名前にしました。
これらはすべて勝手に設定されたものです。
しかし、中性子や陽子の数で考えますので、12Cが12であれば、水素1Hは質量数が1になります。
12Cが中性子と陽子合わせて12個であること、1Hは陽子1個なので、その比率で計算されています。
すごくわかりやすい数字に収まります。
これが、12Cの質量数を12とおいたときの相対質量の考え方です。
原子量
時代が進むにつれて同位体の存在がはっきりとしてきます。
相対質量で表していた質量数と実際の測定値から計算される値も少しずつ乖離が見られるようになってきたはずです。
そこで、同位体を考慮した元素としての重さを考えるようになります。
計算方法としては、各同位体の相対質量に存在比をかけて求めた相対質量の平均値をだします。
これが原子量と定義づけされました。
例を上げてみましょう。
①塩素
塩素の同位体は35Clが相対質量35.0、存在比が75%で、37Clが相対質量37.0、存在比が25%としたときの計算です。
35.0✖0.75+37.0✖0.25=35.5
35.5が塩素Clの原子量ということになります。
②カリウム
カリウムの同位体は39Kが相対質量38.96、存在比が93%で、41Kが相対質量40.96、存在比が7%としたときの計算
38.96✖0.93+40.96✖0.07=39.1
39.1がカリウムKの原子量ということになります。
以上のように、原子量を計算します。
同位体が増えればその分足していけばよいということです。
ただ、原子量を覚える必要はありません。
問題文にある数字を使って計算ができれば問題ないでしょう。
分子量
分子式の構成元素の原子量の和を分子量と呼びます。
問題文では原子量は与えられると思いますので、足せれば答えが出せるでしょう。
分子量は相対質量で表されていますので、単位はありません。
例を上げてみましょう。
①メタン
メタンCH4の分子量を求めよ。(原子量 C=12、H=1)
Cの原子量12+Hの原子量1✖4=16
16が分子量ということになります。
②メタノール
CH3OHの分子量を求めよ。(原子量 C=12、O=16、H=1)
Cの原子量12+Oの原子量16+Hの原子量1✖4=32
32が原子量ということになります。
以上のように、分子量の計算ができれば問題はないでしょう。
式量
イオン結晶や金属結晶のような分子で存在しない物質の場合には、分子量が求められないため、式量という形で相対質量を計算します。
式量は組成式やイオン式の構成元素の原子量の和を求めれば問題ありません。
それでは、例を上げてみましょう。
①塩化カルシウム
塩化カルシウムCaCl2の式量を求めよ。(原子量 Cl=35.5、Ca=40)
Caの原子量40+Clの原子量35.5✖2=111
111が式量ということになります。
計算方式は分子量のときとおなじで、問題文の原子量を使用すれば良いですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事は「相対質量」と題したものでした。
12Cの重さを12とおいた。というところで引っかかってしまう方がいるのかなと思います。
なんでおいたの?と。
そのために今回は解説中に誰かが勝手に決めたけど、都合が良い置き方だから使われているという説明をさせてもらいました。
同位体を含めた重さである原子量や、それを利用した分子量、式量など、使えるようになってみると元素に関して考えるときに使い勝手の良いものかなと思います。
ぜひ繰り返しご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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