【保存版】三角形に関連した図形の法則

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こんにちは。アラフォーパパです。

今回は三角形に関連した定義や性質についてまとめたいと思います。

図形が関連した証明や問題では、三角形の性質はとても使われます。

最初は見ながら問題を解いていけば大丈夫なので、何度も使って、使い方を覚えていきましょう。

それではご覧ください!

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三角形の種類

三角形

三角形とは、同一線上にない3点(頂点)と、頂点同士を結ぶ3つの線分()からなる多角形のことです。

三角形が出てくる文章や三角形に関連した証明などでは、三角形のことを△の文字で表します。

三角形ABC

左の図は、三角形ABCと表されますが、△ABCと表記しても正解です。

三角形の特徴として、必ず三角形のすべての頂点を通る外接円が存在するという特徴があります。

三角形の外接円は、後ほどご説明します。

次に三角形の角の名称と性質について、解説します。

内角の性質

三角形の内角とは、三角形の辺で囲まれた内側にできるのことです。

三角形の内角

左図に、△ABC(三角形ABC)の辺で囲まれた内側の内角と呼ばれる場所に印と矢印をいれました。

内角の性質として有名なのは、「三角形の内角の和は180°である」という内容です。

三角形の内角の性質は、証明の問題では基本的な性質になりますので、覚えておいてください。

外角の性質

三角形の外角とは、三角形の辺を延長したときに出来る角のうち、対頂角を除いた角のことです。

三角形の外角

左図に、△ABC(三角形ABC)の外角を表しました。外角の部分には印があります。

外角の性質は、隣にない内角の和と等しいことです。

例えば、∠ABCの外角であれば、∠BAC+∠ACBと等しくなります。

しかし、「平角は180°である」と「三角形の内角の和は180°である」を組み合わせるとわかることなので、「隣にない内角の和と外角が等しい」という性質は忘れていてもあまり困りません。

三角形の外接円の性質

三角形の外接円とは、三角形の3つの頂点を通る円のことです。

下図には、三角形ABCの外接円と外接円の中心O(外心)を描いています。

三角形の外接円と外心

性質1:任意の三角形(ある三角形)には、必ず外接円が存在する。

性質2:三角形の3辺の垂直二等分線の交点は外接円の中心(外心)である。後ほどご説明します。

性質3:三角形の面積は、3辺の長さと外接円の半径の長さで表すことができる。(高校生用)後ほどご紹介します。

三角形の外接円は中学で習いますが、高校でも新たに三角形の外接円の性質を習いますので、中学生の間に慣れておきましょう。

三角形の内接円の性質

三角形の内接円とは、三角形の3つの辺と接する円のことです。

三角形の内接円の中心を内心(図ではO’)といいます。

内接円

性質1:任意の三角形(ある三角形)には、必ず内接円が存在する。

性質2:三角形の3つの角の二等分線が交わる点を内心といい、内接円の中心である。後ほどご説明します。

性質3:内心から各辺へ伸ばした線は、各辺と垂直に交わる。後ほどご説明します。

性質4:三角形の面積は、3辺の長さと三角形の内接円の半径の長さで表すことができる。(高校生用)後ほどご説明します。

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二等辺三角形

二等辺三角形とは、3本の辺のうち少なくとも2本の辺の長さが等しい三角形のことです。

二等辺三角形

また、三角形の内角のうち2つの角が等しい三角形も二等辺三角形となります。

2つの等しい大きさの角を底角と言い、残りの角を頂角と言います。

性質:∠BAC(頂角)の二等分線を引くと、辺BCに垂直である。

直角三角形

直角三角形とは、2つの辺が直角をなす三角形のことです。

直角三角形

三角形の内角の1つに直角(90°)が存在することが重要です。

三角形にかぎらず、90°のある図形は、中学数学だけでなく、高校数学においても最後の最後まで問題に利用されます。

ピタゴラスの定理(三平方の定理、勾股弦の定理)

ピタゴラスの定理は、直角三角形の3つの辺の長さの間に成り立つ関係について述べた定理です。

直角三角形(ピタゴラスの定理)
ピタゴラスの定理

直角を挟む2つの辺の長さをa,b、斜辺の長さをcとすると、上の等式が成り立ちます。
a,b,cは正の実数です。a<b<cとしておくと混乱が少なくなります。

ピタゴラス数と呼ばれる自然数の組(a,b,c)が存在しています。
有名なのは(3,4,5)、(5,12,13)などがあります。

タレスの定理

タレスの定理とは、円周上の2つの点を結ぶ線分が円の中心を通る場合、その2点と円周上の異なる点とを結ぶ2つの線分のなす角(円周角)が必ず直角になるという定理です。

タレスの定理

言い換えると、「直角三角形の斜辺はその直角三角形の外接円の中心を通る」となります。

外接円の中心Oから各頂点に引いた線の長さはすべて外接円の半径と等しくなるため、辺の長さを利用したいときにも重要です。

直角二等辺三角形

直角二等辺三角形とは、2つの長さの等しい辺が直角をなす三角形のことです。

直角二等辺三角形

直角三角形と二等辺三角形の両方の特徴を持ちます。

辺の比が必ず1:1:√2になります。

斜辺が一番長くなります。

正三角形

正三角形とは、3本の辺すべての長さが等しい三角形のことです。

正三角形

また、3つの角がすべて等しい(すべての角が60°の)三角形のことでもあります。

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5つの中心

外心

外心とは、三角形の3辺の垂直二等分線の交点のことで、外接円の中心と一致します。

外心

各頂点から外心へと引いた線は同じ長さになるので、二等辺三角形が3つ出来上がるため、二等辺三角形の性質を利用することができます。

内心

内心とは、三角形の3つの角の二等分線の交点のことで、内接円の中心と一致します。

内心

点O’からの接点への距離がすべて等しいので、各頂点から点O’に直線を引いたときにできる三角形の面積の比が、各辺の比と同じになります。

AB:AC:BC=⊿AO’B:⊿AO’C:⊿BO’C となります。

重心

重心とは、三角形の3つの中線の交点のことです。

重心

点Aから辺BC上におろした線の交点をMとすると、

AO:OM=2:1が成り立ちます。

これによって辺の比がわかってくるため、面積計算などに利用されることがあります。

垂心

垂心とは、三角形の3つの頂点から各対辺に垂線を引いた時の交点のことです。

垂心

問題文で垂心と表記されれば、頂点からおろした線と辺の交わり方が、直角と判断できるという程度でしょうか。

傍心

傍心とは、三角形の1つの内角の二等分線と残り2つの外角の二等分線の交点のことで、傍接円の中心と一致します。

傍心

傍心Oから各線分と傍接円の接点までの距離が等距離のため、利用することがあります。

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面積の公式

三角形の面積を求める方法は、いくつか存在します。

三角形の面積

一番最初に習う三角形の面積(S)の公式は、

三角形の面積S=底辺a × 高さb ÷ 2
(高さhと表記することもありますが、同じ意味です。)

だと思います。

他の方法は高校生になってから必要となります。

三角形ABCの面積Sと各辺の長さa、b、cの関係1(ヘロンの公式)

ヘロンの公式

三角形の各辺の長さを、a、b、cとしたとき、三角形の面積Sは左図の式で表されます。

三角形ABCの面積Sと各辺の長さa、b、cの関係2

三角形の面積を求める式

ヘロンの公式と同様に三角形の辺の長さがすべてわかっていれば、三角形の面積Sが求められることになります。

三角形ABCの面積Sと外接円の半径R、各辺の長さa、b、cの関係

三角形の面積を求める式。外接円半径版

この式では三角形の外接円の半径が含まれていることが特徴です。

上記の式と組み合わせることで、外接円の半径を計算することが可能になります。

三角形ABCの面積Sと内接円の半径r、各辺の長さa、b、cの関係

三角形の面積を求める式。内接円版

この式では三角形の内接円の半径が含まれていることが特徴です。

上記の式と組み合わせることで、内接円の半径を計算することが可能になります。

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辺の比

辺の長さ

三角形の辺の比と平行線には次のような関係があります。

三角形の辺の比と平行線

性質1:PQ//BCならば、AP:AB=AQ:AC=PQ:BC
    AP:PB=AQ:AC

性質2:AP:AB=AQ:ACならば、PQ//BC

性質3:AP:PB=AQ:QCならば、PQ//BC

三角形の辺の比と平行線の関係は、三角形の相似によって証明することが可能です。

性質1の証明   性質2の証明   性質3の証明

中点連結定理

三角形の辺の比と平行線の関係において、上の図のP点が線分ABの中点、Q点が線分ACの中点である場合、特別な定理が存在します。

中点連結定理という名前が付けられています。

中点連結定理

性質:辺ABの中点をP、辺ACの中点をQ、PQ//BCの場合、
   BC=2PQ が成り立つ。

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面積比

合同な三角形の面積比

合同な三角形の場合は、面積は同じですので、1:1になります。

細かく解説すると、合同なので、底辺の長さが同じです。

対応する斜辺の長さも同じです。

そのため、ピタゴラスの定理を使用するために、高さを表す線を引いた場合、そこにできた対応する三角形同士も直角三角形の合同の証明により、合同な三角形と証明することができます。

そのため、高さも同じとわかります。

三角形の面積は、底辺✖高さ÷2 ですので、底辺と高さが等しければ、面積は同じになります。

平行線と面積比

底辺が同じで、頂点が平行線上にある場合の図をご覧ください。

平行線と三角形の面積

片方の平行線上に頂点があり、もう片方の平行線上に底辺がありますので、頂点の場所が平行線上で移動したとしても、「高さ」は代わりません。

そのため、底辺が同じであれば、面積は変わらず、1:1といえます。

また、高さが同じで、底辺の長さが異なる場合は、底辺の長さの比が面積比となります。

平行線と三角形の面積

今回の図では、高さが同じで、底辺が1:2なので、面積比も1:2と考えることができます。

高さが等しい三角形の面積比

高さが等しい三角形の面積の比は、底辺の長さの比と同じになります。

平行線と面積比のところで解説したように、底辺か高さのどちらかが同じ長さであれば、もう片方の長さによって面積が決まります。

これは合同出なくても成り立ちます。

底辺が等しい三角形の面積比

底辺の長さが等しい三角形の面積の比は、高さの比と同じになります

平行線と面積比のところで解説したように、底辺か高さのどちらかが同じ長さであれば、もう片方の長さによって面積が決まります。

底辺が同じであれば、高さが2倍になれば、面積も2倍になります。

相似な三角形の面積比

相似な三角形の場合は、底辺も高さも相似な三角形の辺の比と同じ比率で長さが変化します。

例えば、辺の比が1:2の相似な三角形の場合、底辺も2倍、高さも2倍ですので、面積は4倍になります。

辺の比が1:3なら、面積は9倍です。

つまり、辺の比の二乗倍の面積になります。

高さの長さも底辺の長さも異なる三角形の面積比

相似な三角形の時は、辺の比がそのまま底辺や高さの比でしたので、同じ倍率で長くなりました。

底辺と高さがそれぞれ異なる倍率で長くなる場合にも計算が可能です。

例えば、元の三角形に対して、底辺が2倍で、高さが3倍なら、面積は6倍です。

また、底辺が3倍で、高さが4倍なら、面積は12倍です。

小さくなる場合も計算が可能で、底辺が1/2倍で、高さが1/3倍なら、面積は1/6倍となります。

底辺の倍率と高さの倍率を掛ければ、面積の倍率になります。

このように考えると、合同や相似な三角形の場合は、特殊な事例だったことがわかるかと思います。

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おわりに

いかがでしたでしょうか?

三角形が関わる問題は多岐に渡りますが、使用する法則はあまり多くありません。

重要な法則を中心に覚えていけば良いと思います。

できれば、問題をたくさん解く中で、どのように使われているかを考えながら使ってみてください。

また、三角形の辺の比から面積比を出す問題はよくありますので、比の使い方と、面積への影響をしっかりと理解しましょう。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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