こんにちは。アラフォーパパです。
前回は、「真核細胞の構造」について解説しました。
真核細胞は核があることや細胞小器官があることが特徴でしたね!
今回は、原核細胞の構造について解説していきたいと思います。
それではご覧ください。
原核細胞とは
原核細胞とは、核を持たない原核生物の細胞のことです。
細胞膜はあります。
核がないためDNAは細胞膜に囲まれた中にそのまま存在しています。
ミトコンドリアや葉緑体、小胞体のような細胞小器官はありません。
しかし、DNA情報を利用するのにリボソームが必要ですので、リボソームは存在しているとしっかりと覚えましょう。
さらに、細胞膜の外側に細胞壁があります。
これはほとんどの原核細胞に存在します。
細胞壁にはペプチドグリカンが使用されており、植物の細胞壁とは材料が異なるので注意が必要です。
一部の原核細胞は莢膜と呼ばれる膜を細胞壁の外側に持っています。
他にも、繊毛や鞭毛といった毛のように見える構造を持っている種もあり、移動性を高めています。
原核生物
原核生物は大まかに二つのグループに分けられます。
細菌(真正細菌)と古細菌です。
細菌類は地上のあらゆる所に住んでいます。
ヒトの大腸に生息している大腸菌もその仲間です。
光合成色素を持つ細菌もおり、ラン藻の仲間がそれにあたります。
ラン藻はシアノバクテリアとも言われ、葉緑体の元になった細菌と言われています。
「ユレモ」はラン藻に含まれる生物の名前です。
顕微鏡で観察するとゆらゆらと揺れ、所々に孔があってその孔から粘液物質を分泌しその時の反動で前進する(滑走運動)という特徴があるため、よく出てくるので覚えておきましょう。
さらに「ネンジュモ」という生物もシアノバクテリア類です。
丸い細胞が直線状に並んだ群体を作ります。
異質細胞があるため、空気中の窒素を自分で取り込んで栄養にできます(窒素固定)。
休眠胞子に栄養をためておき、次の世代をつくります。内部の細胞が分裂して、膜が割れて新しい栄養細胞が出現します。
他にも、乳酸菌や納豆菌も原核生物に含まれています。
古細菌は、太古の地球を想像させられるような環境から多く見つかっているため、その名が付けられました。
高温環境で生育する好熱菌、塩類濃度の高い環境を好む高度好塩菌、腐った沼や動物の腸に住むメタン菌などが古細菌に含まています。
古細菌の細胞膜の材料は特殊で、エーテル脂質という特殊な脂質で構成されています。(真核細胞や真正細菌の細胞膜の材料はエステル脂質です。)
>>エーテル脂質について解説のある東京薬科大学のホームページ
未だ古細菌がエーテル脂質による細胞膜になっているのか、このエーテル脂質による細胞膜によってどのような利点があるのかについては、明らかになっていないようです。
構造のまとめ
原核細胞の構造を図にしてまとめてみましょう。
細胞膜や細胞壁があることは、植物や菌類と変わりません。
リボソームはDNAからのタンパク質製造に必須なのであります。
しかし、細胞壁や細胞膜の材料が異なるので注意です。
そして、リボソーム以外の細胞小器官はありません。
ぜひ、ご自身で表が書けるようになっておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
まずは原核細胞の構造の特徴をしっかり覚えましょう。
その上で代表的な生物を覚えてください。
紛らわしいところほど試験に出しやすいですし、覚えにくいところほど試験では出したがるものです。
役に立つかどうかではないところが残念ですね。
それでも目に見えないほど小さな生物がさまざまな働きをしていることは興味深いので、ぜひ調べてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました!
コメント