こんにちは。アラフォーパパです。
前回の記事では、「生活の中の化学」と題して解説をいたしました。
自分たちが生活をしている中にどれほど多くの化学関連製品があったかをご理解いただけましたでしょうか。
ぜひ、化学をこれからも勉強して、自分たちが利用しているものの本質を捉えてください。
今回からは、気まぐれに、化学のなかで「なんだろう?」と思ったことがあるのではないかなと考える内容について、短めに記載していく予定です。
今回は硫酸の種類です。
化学を学んでいて、硫酸の頭の部分に色々な文字がついてきたのを覚えていますか?
「◯硫酸」という形です。
同じ分子構造なのに、反応性が異なったりと、なんでだよ~ってなったことはありませんか?
私は、なんだこれは?と思いながらも調べずに放置してきてしまいました。
今回いい機会だなと思って、調べてみました。
それではご覧ください。
硫酸の種類
みなさんは硫酸と聞くと、何を思い浮かべますか?
希硫酸でしょうか、濃硫酸ですか、熱濃硫酸でしょうか。
この3種類が化学では出てきます。
すべて化学式はH2SO4です。
それぞれの特徴をみていきましょう。
濃硫酸
最初は濃硫酸を学ぶとよいのではないかと考えています。
濃硫酸はJIS規格によって95.0%以上と規定されていますが,市販のものは96%,比重1.84,濃度35.9規定のものが一般的になっています。
沸点が高く不揮発性の酸です。
水の蒸気圧がきわめて低く,また吸湿性を示すため,中性・酸性気体の乾燥剤として用いられます。
また、有機化合物と反応させると脱水剤(有機化合物からHを2つ、Oを1つ奪う)として用いられます。
脱水反応については、化学基礎にはでてこないため、この先に化学を学んで有機化学の分野を習うようなら思い出してください。
希硫酸
希硫酸は、濃硫酸を薄めた溶液です。
27~50%の範囲内の硫酸水溶液で一般品は34%になっています。
作成過程で注意点があり、濃硫酸に水をいれると急激に発熱して危険です。
水に濃硫酸を入れる方法で作成しなければなりませんが、一気に濃硫酸をいれると拭き上げることがあるので、少量ずつかき混ぜながらいれる必要があります。
強酸性を示すことで知られます。
また、水素よりもイオン化傾向が大きい卑金属と反応して水素を発生させ、反応した卑金属を陽イオン化します。
濃硫酸がもつ、脱水作用や乾燥作用はありません。
熱濃硫酸
最後は熱濃硫酸です。
濃硫酸を加熱して得られますが、硫酸自体は三酸化硫黄と水に分解しています。
三酸化硫黄が強い酸化力を持っているために、熱濃硫酸は強い酸化作用を示します。
この強い酸化作用が熱濃硫酸の一番の特徴となります。
そのため、イオン化傾向が水素よりも小さい金属であってもPtやAuを除けば酸化することができます。
発煙硫酸
硫酸と名のつくものに、発煙硫酸があります。
これは、硫酸の製造過程で出てくる言葉ですので、もしかしたら聞いたことがあるかもしれません。
硫酸を製造する際には、接触法というものが工業的には行われます。
製造方法は次のとおりです。
①五酸化バナジウムを触媒として、二酸化硫黄を酸化し、三酸化硫黄を作ります。
②三酸化硫黄を濃硫酸に溶かし、発煙硫酸にします。
③発煙硫酸を希硫酸に溶かすことで濃硫酸が得られます。
このように製造過程で出てくるものが発煙硫酸です。
化学基礎では名前だけ覚えておけばいいかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事は「硫酸の種類」と題したものでした。
硫酸について理解できましたでしょうか。
なぜ、それぞれ特徴が違うのかについても、できるだけ説明したつもりです。
ぜひ繰り返しご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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