(3-7)生態系(高校生物基礎の総復習講座)

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

大学受験範囲

こんにちは。アラフォーパパです。

前回は、「バイオーム2」について、解説しました。

日本各地のバイオームについて、気候の変動とともに説明しました。

様々なバイオームが形成されている背景には、日本が幅広い緯度にまたがって存在していることが挙げられます。

また、全体的に降雨量があるため、気温による変動がわかりやすいという特徴があります。

それでは、生態系について今回は見ていきたいと思います。

食物連鎖などの言葉は聞いたことがあると思います。

しかし、そんな一部分の話だけでなく、根本的な部分から確認していきましょう。

それではご覧ください。

生態系の構成要素

環境には、生物的環境と、非生物的環境の2つがあります。

環境を構成している光や温度・水・生物などの要素を環境要因と呼びます。

そして、生物的環境と非生物的環境について、物質循環やエネルギーの移動などをもとに一つのまとまりとして捉えるときに、生態系といいます。

①生物的環境

同種や異種の生物からなる環境のこと。

生産者や消費者、分解者に分けることが出来ます。

光合成を行う植物など、無機物から有機物を合成できる独立栄養生物を生産者と呼びます

消費者は生産者の作った有機物を、直接的あるいは間接的に取り入れて生きる従属栄養生物のことです。

最後に分解者ですが、消費者のうち、生物の遺骸や動物の排出物を無機物にまで分解する菌類や細菌類のことを呼んでいます。

②非生物的環境

温度・光・大気・水・土壌からなる、ある地域に生活する生物を取り巻く環境のことです。

生物と非生物的環境はお互いに影響を及ぼし合っています。

非生物的環境が、生物的環境に及ぼす影響は作用といいます。

光の強さや土壌中の水分といった因子があり、生物的環境に影響が及ぼされます。

反対に生物の生命活動が、非生物的環境に及ぼす影響は環境形成作用と呼ばれます。

植生内部の光の強さが減衰したり、土壌が植物に由来する腐植を蓄積したりする場合が当てはまります。

それ以外にも、生物同士の間には、競争や捕食などの様々な相互作用があります。

食物連鎖

生態系内での、生物の捕食・被食関係を食物連鎖と呼びます。

生産者を直接食べる場合、一次消費者(植物食性動物)、一次消費者を食べる場合は二次消費者(動物食性動物)といいます。

生態系によては、さらに三次消費者のような高次消費者も存在します。

食物連鎖の各段階を栄養段階といいます。

出発点は生産者です。

生産者から数えて同じ数の段階を経て食物を得ている生物は同じ栄養段階に属していると言われます。

各栄養段階の生物は、単一の生物だけを食べているわけではありません。

実際には複雑な網目状の関係になっており、これを食物網とといいます。

生態ピラミッド

栄養段階ごとに、個体数などを低次から高次の順に積み重ねて図にしたものを生態ピラミッドと呼びます。

生態ピラミッドにも種類があり、個体数ピラミッドや生物量(現存量)ピラミッド、生産力(生産速度、生産量)ピラミッドといったものがあります。

>>生物の集まりから「生態ピラミッド」の形を調べる!

それぞれの生態ピラミッドについて深堀りしてみましょう。

個体数ピラミッド

一定面積内に存在する個体数を積み重ねたものをいいます。

生産者(草本)→一次消費者(バッタなど)→二次消費者(蜘蛛など)→三次消費者(鳥など)といったように、食物連鎖があったときに、一番下を生産者として積み重ねます。

このとき、基本的には生産者が一番多くなりますが、逆転することもあります。

例えば、ハチにダニが寄生している場合などは、ダニのほうがハチよりも栄養段階では上位になりますが、個体数はダニの方が多くなります。

また、1本の樹木の葉を多数の昆虫が食べてるような状態も同じです。

生物量ピラミッド

生物量(単位面積当たりに存在する生物体の乾燥重量)を積み重ねたものです。

例えば、生産者(植物プランクトン)→一次消費者(動物プランクトン)→二次消費者(小型魚)→三次消費者(大型魚)といった食物連鎖があった場合は、基本的には生産者が一番多くなります。

しかし、短期的に成長・被食・死滅を繰り返す植物プランクトンは一時的に動物プランクトンの生物量よりも少なくなることがあります。

生産力ピラミッド

各栄養段階間のエネルギーや有機物の流れに着目して、一定面積内で一定期間内に生物が獲得するエネルギー量について積み重ねた生態ピラミッドを生産力ピラミッドといいます。

ここで大事なのは、他のピラミッドと異なり、逆転することがないという点です。

単位時間あたりに低次の栄養段階が利用する量を超える有機物やエネルギーが、高次の栄養段階に移行することはありえないためです。

摂食量の一部として出る不消化排泄量や呼吸によって無機化される部分があるからです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「生態系」と題したものでした。

食物連鎖一つをとっても、栄養段階や食物網などの関わりがあります。

生産者や消費者、分解者といった生物的環境を覚え、栄養段階と生態ピラミッドの基礎を覚えましょう。

ぜひ繰り返しご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

その他

スポンサーリンク
大学受験範囲
スポンサーリンク
unapaiをフォローする
スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました