こんにちは。アラフォーパパです。
今回は、三角形の辺の比と平行線における性質の証明をしたいと思います。
証明が長くなってしまいますので、性質ごとに分割してお届けします。
証明は、図を入れながら説明をしていきたいと思います。
それではご覧ください!
目次
証明の準備と証明の書き方
証明したい三角形の辺の比に関係する性質は、
----------以下性質----------
△ABCの線分AB上にP点、線分AC上にQ点をおく。
その時、以下の性質がある。
性質1:PQ//BCならば、AP:AB=AQ:AC=PQ:BC
AP:PB=AQ:AC
性質2:AP:AB=AQ:ACならば、PQ//BC
性質3:AP:PB=AQ:QCならば、PQ//BC
----------以上性質----------
性質1について今回は証明します。
性質1の準備①(AP:AB=AQ:AC=PQ:BCについて)
前提の条件(「仮定より」と書けば良い条件)
前提は、「P点が線分AB上にあり、Q点が線分AC上にあること」、「PQ//BCがあること」です。
また、△ABCと△APQの存在も前提として認識しましょう。
前提から導ける条件
「P点が線分AB上にあり、Q点が線分AC上にあること」から、∠BAC=∠PAQがわかります。
「PQ//BCがあること」から、「同位角が等しい」がわかります。
「同位角が等しい」から、∠ABC=∠APQ、∠ACB=∠AQPがわかります。
性質1の証明①(AP:AB=AQ:AC=PQ:BCについて)
三角形の相似を証明することで、性質を証明します。
△ABCと△APQにおいて、
仮定より、∠BAC=∠PAQ・・・①
仮定より、平行線の同位角は等しいので、∠ABC=∠APQ・・・②
①、②より、2つの角がそれぞれ等しいので、△ABC∽△APQ
相似な三角形の辺の比は等しいので、AP:AB=AQ:AC=PQ:BC □
----------ここから解説----------
①は「仮定より」で始まっています。
これは前提の条件から直接導けるためです。
そして、曖昧さ(人によって解釈が異なること)がありません。
②のPQ//BCは前提条件ですので、「仮定より」と書きたいところです。
しかし、平行線における角度に関係する性質はたくさんありますので、指定して上げるほうが曖昧さがなくなります。
曖昧さをなくするためには、「平行線の同位角は等しいので」という言葉を追加して導いています。
性質1の準備②(AP:PB=AQ:QCについて)
前提の条件(「仮定より」と書けば良い条件)
前提は、「P点が線分AB上にあり、Q点が線分AC上にあること」、「PQ//BCがあること」です。
図に線を書き入れる
Pから辺BCに向かって、QCと平行な線を引き、辺BCとの交点をRとします。
PR//QCを使用することができます。
このように自分に有利な(解くのに使えそうな)条件を増やせることが図に新たな線を書き入れることのメリットです。
PR//QCは、PR//ACであることを導きだせるので、記載しておきましょう。
すでにわかっていることから導き出せる条件
「P点が線分AB上にあり、Q点が線分AC上にあること」から、∠BAC=∠PAQがわかります。
PR//ACから、平行線の同位角は等しいので、∠BPR=∠PAQ、∠PRB=∠ACB(もしくは∠ACR)
PQ//BCから、平行線の同位角は等しいので、∠APQ=∠PBR、∠AQP=∠ACB(もしくは∠ACR)
性質1の証明②(AP:PB=AQ:QCについて)
三角形の相似を証明することで、性質を証明します。
△APQと△PBRにおいて、
PR//ACより、平行線の同位角は等しいので、∠BPR=∠PAQ・・①
PQ//BCより、平行線の同位角は等しいので、∠APQ=∠PBR・・②
①、②より、2つの角が等しいので、△APQ∽△PBR
よって、AP:PB=AQ:PR
PQ//AB、PR//QCより、PR=QCなので、AP:PB=AQ:QC □
おわりに
いかがでしたでしょうか。
三角形と平行線は一緒にでてくることも多く、長さの比率は面積とも絡めて出されます。
比率でかける辺の場所をしっかりと覚えておきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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