こんにちは。アラフォーパパです。
前回は、「肝臓のはたらき」について、解説しました。
肝臓のはたらきは本当にたくさんありましたね。
主なものだけを紹介したのに7種類もありました。
それぞれが体の維持に必要不可欠なはたらきでしたので、一つ一つ丁寧に覚えてほしいと思います。
さて、今回からは臓器が変わります。
腎臓という臓器をご存知でしょうか。
ものすごく簡単に言えば、尿の元になる原尿を作っているところということになりますが、腎臓にも様々な働きがあります。
まずはどのような構造をしているのかをしっかりと把握していきましょう。
それではご覧ください。
腎臓の構造
まずは腎臓がどこにあるのかを確認してみましょう。
腎臓はお腹の中にありますが、左右に1つずつあります。
高さはあばら骨の一番したの骨のあたりです。
そして、お腹の中のうち、背中側にあります。
形はそら豆みたいに見えます。
腎臓に伸びている血管は、腎動脈(赤)と腎静脈(青)があります。
腎動脈のほうが、腎静脈よりも厚みがあります。(>>2-3循環系)
また、腎臓から膀胱へと輸尿管が出ています。
それではもう少し腎臓を細かく見ていきましょう。
一番外側の膜が皮質、腎臓の中の輸尿管の根本が腎盂、輸尿管の根本とつながっている丸いところが髄質です。
ここから更に細かく見ていきます。
腎臓の一部を拡大していくと、腎小体(マルピーギ小体)というものがあることがわかります。
腎小体は糸球体とボーマン嚢をあわせたものを指しています。
さらに拡大して、腎小体と細尿管だけにしてみましょう。
腎小体や尿細管(腎細管)がセットになったものをネフロン(腎単位)と呼びます。
ネフロンは1つの腎臓に約100万個あり、糸球体で血液をろ過しています。
それでは、腎臓でどのようにして尿が作られるかを順をおってみていきましょう。
まず、腎動脈から流入した血流が輸入細動脈と呼ばれる細い血管に流れ込み、糸球体に到達します。
糸球体では血圧により血液がろ過され、液体やそれに溶けている成分がろ過されます。
ろ過された液は原尿と呼ばれます。
原尿は尿細管を通る間に、水分の再吸収やいらない物質の分泌などをうけて、最終的に集合管に集められ、すべての集合管は腎盂につながっており、輸尿管から膀胱へと流れていきます。
最終的には尿として体外へ排泄されることになります。
糸球体ろ過液(原尿)→細尿管→集合管→腎盂→輸尿管→膀胱
という流れになるわけです。
腎臓のはたらき
腎臓にはいくつかの大切な働きがあります。
1つ目は老廃物の排出であり、2つ目は体液塩類濃度の調節というものです。
他にもありますが、今回はこの2つの働きをみていきましょう。
老廃物の排出
簡単にいえば、体の中のいらないものを体外へと排出する働きです。
糸球体で濾過したり、尿細管への分泌を行って、いらないものを排泄します。
尿素やアンモニア、尿酸など体の中で発生した要らないものから作られたものが捨てられます。
「なぜ体の中の要らないものを直接すてないで、他のものに変換して捨てるのか?」と思いましたか?
ぜひ考えてみてほしいことなのです。
水に溶けやすいと溶けにくいものが、存在していることはご存知だと思います。
体の中でできた要らないものも、溶けやすいものと溶けにくいものがあり、溶けやすいもののほうが排泄がし易いという事情があります。
そこで、体は水に溶けやすい物質に変換することで、排泄しやすくしているのです。
ちなみに、溶けにくいものの場合は、便と一緒に排泄するという方法もあります。
体液塩類濃度の調節
体液は以前解説しましたので、わかると思います。
それでは体液塩類濃度とはなにか。
体液にはナトリウムイオンやクロライドイオン、カリウムイオン、カルシウムイオンなど様々な無機塩類(ミネラルともいう)が含まれています。
これら無機塩類の体液中の濃度のことを、体液無機塩類濃度と呼んでいます。
>>参考資料
この濃度はだいたいではありますが、体の中では決まっていて、その基準から濃度がずれると体調に影響がでます。
そのため、腎臓では、尿の生成量を変えることで、体内の濃度を調節しています。
例えば、濃度が濃くなった場合(塩類が増加したり、体液が減ったりした場合)、生成する尿量を減らして、それ以上濃度が濃くならないようにします。
また、濃度が薄くなった場合には、尿量を増加して、対処します。
このようにして、腎臓は体液の塩類濃度や体液量を尿量を変化させることで安定させることができるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事は「腎臓の構造」と題したものでした。
腎臓はネフロンという構造が100万個程度集まってできていることがわかったでしょうか。
体の中にある老廃物の処理を行ったり、体液の塩類濃度や体液量を調節するといったとても重要な役割がありました。
ぜひ繰り返しご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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