(1-4)ミクロメーター(高校生物基礎の総復習講座)

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こんにちは。アラフォーパパです。

前回の記事では、「生物の顕微鏡観察」と題して、記事を記載しました。

ヒトの細胞やタマネギの細胞を観察するのは、学生の時にみんなが通る道ですね。

高校生ではなかなか実際に顕微鏡で観察しよう!というような授業もやれないことが多いみたいで、最近は動画が簡単に見れるため、実感できることがとても良いと感じます。

今回の記事では、顕微鏡を使う際に、拡大して見ているものの長さを測ろうということで、ミクロメーターの使い方について解説します。

ミクロメーターの使い方を調べていると、計算問題が作りやすそうだなぁという感想を持ちます。

使い方や倍率の計算をしっかりと覚えていけるとよいですね!

それではご覧ください!

ミクロメーターとは

ミクロメーターとは、標本サイズを測定するためのスケールのことです。

顕微鏡に設置することで、接眼レンズを覗き込んだときに見える画像の上にスケールが登場します。

標本サイズの測定には、接眼ミクロメーターを使用しますが、対物レンズの倍率誤差を知るには対物ミクロメーターが必要となります。

接眼ミクロメーター

接眼ミクロメーターを設置して対象を観察してみましょう。

以下の図のような見え方になります。

接眼ミクロメーター
イマジン17の図にミクロメーターのスケールを付け改変

ミクロメーターを販売している業者さんのHPでも解説されています。

このスケールの最小の幅(1目盛り)を1ピッチと呼ぶようですが、その長さがわかっていれば、あとはどの程度拡大したのかを把握できていれば、実際の長さが分かるということになります。

そうすると1ピッチの長さを出す必要があります。

必要なのは、1ピッチの実寸と倍率です。

例えば、実寸100 μmで、倍率が25倍の時、顕微鏡で見ている画面上での1ピッチの長さは次のように計算します。

顕微鏡で見ている画面上での1ピッチの長さ=実寸の1ピッチの長さ ÷ 倍率

つまり、100 μm ÷ 25(倍) = 4 μm となります。

顕微鏡で見ている物が15ピッチの横幅ということであれば、1ピッチが4μmとわかったので、次のように計算できます。

15✖4=60 μm

このようにして、顕微鏡で見ている物の長さを測っていきますので、復習しておいてください。

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ここで問題点があります。

対物レンズの倍率は正確なのか?

これを正確に把握し、解消するためには、対物ミクロメーターが活躍します。

対物ミクロメーター

実際にはありえないくらい極端な例を図で示します。

対物ミクロメーター

黒いスケールは前述の接眼ミクロメーターです。

青いスケールが今回の話の対物ミクロメーターです。

ここでは計算をわかりやすくするために、対物ミクロメーターのピッチを10μm、接眼ミクロメーターのピッチを100μm、倍率を20倍と設定して、考えてみましょう。

上の図では、対物ミクロメーターの10ピッチ分が、接眼ミクロメーターの21ピッチ分になっています。

本来は、接眼ミクロメーターの実寸ピッチ長が100μmで倍率20倍なので、1ピッチ5μmとなりますから、接眼ミクロメーター2ピッチ(5μm✖2)=対物ミクロメーター1ピッチ(10μm)となるはずです。

これは倍率が20倍と書かれた対物レンズがしっかりと20倍だった場合の話です。

今回は対物ミクロメーターが10ピッチ分(100μm)=接眼ミクロメーター21ピッチ分(5μm✖21)となってしまいます。

対物ミクロメーターのスケールは対物レンズを通す前の段階に設置されているため、長さが対物レンズの倍率によって変わってしまうことはありません。

これは、接眼ミクロメーターの1ピッチ5μmが間違っていることなります。

そのため、校正をおこなうことになります。

接眼ミクロメータ21ピッチ分が100μmですので、1ピッチは100÷21 μmとなります。

接眼ミクロメーターの1ピッチの長さ=実寸の長さ÷倍率 でしたので、100÷21 = 100÷倍率となります。

1次方程式を倍率について解けば、倍率=21と計算することができます。

計算方法を文字で書くと、次の通りです。

対物レンズの倍率=
接眼ミクロメーターの実寸1ピッチの長さ✖接眼ミクロメータのピッチ数a

÷対物ミクロメーターの実寸1ピッチの長さ÷対物ミクロメーターのピッチ数b

ただし、顕微鏡を覗いた時、「対物ミクロメーターのaピッチ分の長さ=接眼ミクロメーターのbピッチ分の長さ」となっている状態とする。

つまり、対物ミクロメータ1ピッチの長さ ✖ aピッチ
  =接眼ミクロメータ1ピッチの長さ ✖ bピッチ
と記載することもできる。

対物ミクロメーターを使用する場合は、最初から対物レンズの倍率が間違っている可能性があると考えて、対物レンズの倍率をXと置いておくと考えやすいかもしれません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

顕微鏡を利用して、標本を見るときには、長さを確認することもよくあります。

長さを確認するには、顕微鏡用のスケールであるミクロメーターを使用する場合があります。

ミクロメーターの使い方が正しくない場合は正確に計れなくなってしまいますので、使い方を覚える必要があります。

また、対物レンズの倍率が記載されているものと多少ズレてしまっている場合、接眼ミクロメーターだけでは正確に計れなくなってしまいます。

そこで対物ミクロメーターが重要になります。

対物ミクロメーターと接眼ミクロメーターのスケールを利用することで、正しい対物レンズの倍率を導き出すことができますので、計算方法をしっかりと覚えてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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