こんにちは。アラフォーパパです。
前回は、「呼吸の反応」について解説しました。
ミトコンドリアでは、有機物と酸素からATPを合成する流れが行われていました。
これを内呼吸または細胞呼吸と呼んでいます。
動物たちが普段している空気を取り込んで、吐き出す呼吸は、外呼吸なので違いを覚えておきましょう。
今回は、話が大きく代わり、遺伝情報の元となっている核酸について解説していきたいと思います。
まずはDNAやRNAといった核酸がどんなものなのかについて、詳しく見ていきましょう。
それではご覧ください。
核酸とは
核酸とは、遺伝情報として生物がもっているDNAとRNAのことを指します。
DNAはデオキシリボ核酸、RNAはリボ核酸の英語表記の略称です。
どちらもヌクレオチドが連なった分子です。
塩基、糖、リン酸からなるヌクレオチドが、リン酸を介して結合して、大きな分子を形成します。
それがDNAやRNAなのです。
ヌクレオチドとは
ヌクレオチドとは、塩基、糖、リン酸(H3PO4)の3つの要素からできている分子を指します。
核酸のなかの一部分であることがわかると思います。
今回、図にしたものはTMP(チミジン1リン酸)です。
糖がデオキシリボースの場合は、dTMPと表記されます。
先頭のdはデオキシの頭文字ですね。
ヌクレオチドが核酸を構成する分子の中での繰り返し単位になっていることもわかると思います。
塩基
塩基には5種類の分子が存在します。
DNAでは、アデニン、チミン、グアニン、シトシンです。
RNAでは1つ置き換わって、チミンのかわりにウラシルが利用されています。
それぞれアルファベットで簡易に表され、アデニンはA、チミンがT、グアニンはG、シトシンはC、ウラシルはUと表記されます。
DNAやRNAでは、2本鎖になることがありますが、その際には塩基同士が水素結合によってくっつくことによって、一つの大きな分子を構成することができます。
その際に、水素結合できる塩基は決まっており、アデニンとチミンまたはウラシル、グアニンとシトシンという組み合わせでのみ水素結合を作ることができます。
糖
ヌクレオチドで出てくる糖は、デオキシリボースとリボースです。
デオキシリボースとは、リボースの2位に結合している-OHが-Hになったものです。
酸素を示すOがなくなっていますが、デオキシの部分がそれを示しています。
オキシは「酸素」という意味になり、デが付くことで「酸素がなくなった」という意味になります。
リン酸
リン酸(H3PO4)は、リボースやデオキシリボース同士をつなげるための役割を担っています。
この結合はホスホジエステル結合という名前がついている共有結合ですので、非常に強い結合となっています。
その他の言葉
紛らわしい名前やめったに出てこない名前がついた部位も存在します。
今回は、ヌクレオシドについて解説します。
ヌクレオシド
ヌクレオシドは、ヌクレオチドと名前が似ており、受験生にとって非常に覚えにくいものとなっています。
ヌクレオチドは、さきほど解説したとおり、塩基と糖とリン酸でできています。
ヌクレオシドの場合は、塩基と糖で出来たもののことを示します。
さらに、糖の部分がリボースであればリボヌクレオシド、糖がデオキシリボースならデオキシリボヌクレオシドと呼ばれます。
塩基ではアデニンなどの名前がついていますが、リボヌクレオシドではアデノシン、デオキシリボヌクレオシドではデオキシアデノシンというように名前がつけられています。
ちなみに、ヌクレオチドでは、アデノシン三リン酸のようにリン酸の部分が名前に付属します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事は「核酸」に関するものでした。
核酸は遺伝情報として生物が持っているDNAやRNAのことを指します。
DNAやRNAを理解するためには、ヌクレオチドという名前のついた分子単位について理解する必要があります。
ヌクレオチドは、塩基、糖、リン酸からなる化合物で、ホスホジエステル結合というとても強い共有結合で1本鎖を形成しています。
また、2本鎖の核酸では、塩基同士が水素結合という弱い結合で結びついています。
ぜひ覚えてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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