(2-3)標準状態(化学基礎)

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こんにちは。アラフォーパパです。

前回の記事では、「相対質量」と題して解説をいたしました。

本来ならとても小さい原子の重さをわかりやすい数値でおいて相対的に表すという荒業が行われていましたね。

しかし、とてもわかりやすくなりますね。

1molの原子も重さとほとんど同じ値になることもわかりやすくしている要因かもしれません。

今回は、1molの気体についてフォーカスしていきたいと思います。

その際に重要になってくるのが、標準状態という言葉や理想気体という言葉になりますので、しっかりと理解しましょう。

それではご覧ください。

標準状態

化学で出てくる標準状態は、0℃、1.013✖105Pa(1atm)です。

これは1997年まで定められていた標準状態となりますが、今でも教育現場では使用されています。

>>標準状態の変化

特に、気体に関連する問題のときにでてきます。

たとえばこんな感じです。

「標準状態における体積が最も大きいものを選べ。」とか、「0℃、1.013✖105Paにおいて、体積比2:1となる~。」といった感じです。

なぜこの表記が必要になるかというと、物質量の話と絡んでくるからです。

標準状態における気体のモル体積(1molあたりの気体の体積)は気体の種類によらず22.4L/molであると化学では習うためです。

ただし、気体は理想気体である。と書かれていると思います。

もし書かれていなくても化学基礎では理想気体と仮定して問題を解けばよいということになります。

つまり、標準状態や理想気体という言葉は、問題文中にでてくる気体を1mol集めると22.4Lになるということを示していて、それを知っているかどうかを試しているということです。

実在気体

理想気体は1molで22.4Lであることはわかりましたか?

しかし、名前の通り理想な気体でありますので、実在する気体では多少数値が変わってしまいます。

少し例を上げていきたいと思います。

参考は川口液化ケミカル株式会社さんのホームページです。

①水素は22.42L/mol

②メタンは22.37L/mol

③塩化水素は22.42L/mol

④アンモニアは22.09L/mol

といったところです。

それでもほとんど理想気体と変わらない体積であることがわかります。

そのため、論理展開や考え方を学ぶ学校では理想気体で計算できれば十分というわけです。

実際はずれるけど、問題は理想気体でやればいいんだなという考えを頭の片隅に入れておくと、問題に対して抵抗感が少なくなるのかなぁと思います。

問題文から体積を計算できるようになろう

問題文を見ると、急に体積がわからなくなってしまうこともあると思いますので、少し練習をしておきましょう。

標準状態で1molの気体と書かれていればわかりやすいですけどね。

①32.0gのO2

②標準状態で20LのNe

③34gのNH3

④28gのN2と標準状態で11.2LのO2との混合気体

⑤3.5molのCH4

この5つの例を標準状態で理想気体として体積やmolで表してみたいと思います。

原子量は、H=1.0、C=12.0、N=14.0、O=16.0、Ne=20.0とします。

①Oは原子量が16.0ですので、O2の分子量は32.0とわかります。

分子量が32であれば、1molのO2は32g(単位に注意)です。

1molの気体は標準状態で理想気体の場合は22.4Lですね。

②20LのNeなので、気体は20Lですね。

Neの原子量は20.0ですが、今回は気体の重さがわかっていません。

そこで、先に物質量を出します。

問題文に標準状態と書いてあるので、1molの気体の体積は絶対に22.4Lです。

ここからは比率の問題なので、1molで22.4Lの気体は20Lでは何molになるでしょうか。という話になります。

式にすると1:22.4=x:20ですね

x=0.89

0.89molが答えになりますね

原子量と問題文にある気体の量が同じだと、焦って1molと答えてしまう場合があるので注意が必要です。

③NH3の分子量は17ですね。

今回は34gのNH3なので、物質量は2molになります。

2molの気体は22.4L✖️2で44.8Lです。

④気体が2種類ある問題ですね。

混合気体と書かれると困ってしまいそうですが、どこまでも大きくなる風船に気体を入れて行くと思えばイメージできると思います。

N2を28g分いれた状態から11.2LのO2を追加で入れたら風船はより大きくなりますよね。

混合気体という言葉に惑わされず、気体の体積を足せば良いだけです。

ここまでわかれば他の気体と同じように解けます。

N2の分子量が28なので、1molの気体です。

つまり22.4Lですね。

O2の分子量は32です。

11.2Lなので、1molの時の体積の半分ですから0.5molですね。

⑤この場合は3.5molと書いてあるので、気体の体積は22.4✖️3.5で78.4Lです。

すごく楽なパターンですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「標準状態」と題したものでした。

気体を扱う時に必ずと言っていいほど出てきますので、戸惑わないようにしましょう。

標準状態で1molの理想気体は22.4Lです。

これが出てこないといくら考えても解けないですからね。

ぜひ繰り返しご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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