こんにちは。アラフォーパパです。
みなさんは小さいころからうがいをしましょうと言われてきましたか?
そのときにうがいの仕方を教えてもらったかどうか、思い出してみてください。
上を向いてガラガラとうがいをしますか?
口の中に水を含んでクチュクチュとやりますか?
本当に正しいうがいなのでしょうか。
また、水がいいのかどうなのか、うがい薬が必要なのかどうなのか、調べてみましょう!
それでは御覧ください!
目次
うがいとは
うがいとは、水などの液体を口に含み、口腔内やのどをすすぐことを意味します。
一般的には、水や薬の入った水溶液を口にふくんで、上をむいてガラガラと行う行為と捉えられていると思います。
しかし、うがいにも正しいやり方というものがあります。
ここからは、推奨されている方法を探っていきたいと思います。
うがいの種類について
まずはうがいの種類について調べていきましょう。
以下にいくつかの方法を記載していきます。
口の中の天井をうがいできれいにするには?
うがいをするときには、喉のうがいと口の中のうがいを行うと思いますが、実はそれぞれをどの程度やって組み合わせるのかという検討をした報告があります。
その組み合わせによって、口の中の部位(舌や上顎、頬など)それぞれで洗えているかどうかが異なるというのです。
関西医科大学の関連病院の医師や薬剤師が行った実験で、うがいの効果を見ています。
この実験では、うがいには2つの作用があり、機械的除菌作用と殺菌作用を有効に活用することが十分にうがいの効果を得るこつであると書かれています。
機械的除菌作用とは、例えば口に含んだ液体を口の中で動かすことによって起きる物理的な力によって起きる除菌作用のことです。
殺菌効果はうがい薬を使用した際の殺菌力による除菌作用を指しています。
そして、口の中のうがいと喉のうがいを行う回数の組み合わせについて調べています。
組み合わせの中で、前を向いて口の中を1回、その後2回上を向いて喉のうがいをした場合は、口の中の天井の硬い部分に付着させたものが取れなかったと報告しています。
そこで、前を向いて口の中1回、下を向いて口の中1回、上を向いて喉のうがい1回と変えたところ、天井部分の洗浄がやりやすくなったと報告しています。
下を向いて口の中をうがいしないと口の中の天井の硬い部分は洗えないのです。
参考文献:うがい効果の検討 口腔・咽頭科 15:2:199-207、2003
喉奥の側面を洗うには?
喉のうがいにも、みなさんが行っていない方法があるようです。
いつもはどのように喉のうがいを行っているでしょうか?
上を向いて、ガラガラとやるのが一般的でしょうか。
実践的未病指導法シリーズというものがあり、その12という所にうがいについて記載されています。
ここでは、喉の奥、正面からまっすぐ見たときに見える部分は、水分摂取や食事摂取などで物がよく通るため、汚れがつきにくい状態にあるとしています。
しかし、喉の奥の側面は取れないそうです。
そこで、喉の奥の側面を洗うための方法が提案されています。
まず、頭を横に倒し、斜め上を見るように顔を上に少し上げます。
この状態でガラガラうがいをするのです。
さらに2回以上うがいをしたほうがよさそうです。
参考文献:実践的未病指導法シリーズ その12
うがいをする時に使用する液体の種類について
次に、うがいをする時の液体についてです。
水でうがいを行ったり、うがい液を使うなどの方法がよくあります。
以下では、様々な液体でのうがいについて調べてみたことを報告します。
水とアズレン含嗽液とポビドンヨード含嗽液
はじめに、水とうがい液を比べてみた報告がありますので、みていきましょう。
鹿児島大学の報告では、水道水と精製水、アズレン含嗽液、ポビドンヨード含嗽液でのうがいの効果を比べています。
指標は、含嗽液中の粘膜上皮細胞数ならびに粘膜上皮細胞に付着した細菌数です。
まず、水道水によるうがいの効果です。
含嗽液中には数多くの細菌が付着した粘膜上皮細胞を認めていて,含嗽を3回繰り返し行うごとに,含嗽液中の上皮細胞数およびそれに付着する細菌数は有意に減少していたと報告しています。
この報告から、うがいで細菌が付着した粘膜上皮細胞がはがれて、除去されることがわかりました。
次に、精製水やアズレン含嗽液、ポビドンヨード含嗽液でうがいした後、時間が経過したら再度細菌が付着しているのかを確認しています。
精製水やアズレン含嗽液では、3時間後に調べた結果では多数付着していたという結果に対して、ポビドンヨード含嗽液では少なかったと報告されています。
これにより、ポビドンヨード含嗽液では洗浄作用のみならず口腔内の細菌を殺菌して再増殖を抑制する作用を有していると結論づけています。
注意点は、ポビドンヨード含嗽液の殺菌作用による正常細菌叢の破壊や咽頭粘膜組織の傷害です。
決められた濃度を超えないように十分注意して使用することや漫然な使用を行わないようにする必要があります。
参考文献:含嗽の細菌付着上皮細胞の除去作用に関する研究 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 125: 279―284,2022
緑茶うがい
緑茶によるうがい効果を調べている研究がいくつか存在しています。
静岡県立大学薬学部の報告を初めとして、インフルエンザや上気道炎に対する試験がされており、そのレビューが公開されています。
結果としては、際立った結果が出ていないようですが、インフルエンザの発症や上気道炎の発症が減少する可能性があるかもくらいには結果がでています。
今後研究が進み、緑茶に含まれるカテキンの効果がはっきりとしてくると良いと思います。
また、カテキンにはいろいろと種類があるようですので、その種類によって効果が変わるかどうかが分かれば、ポビドンヨードのように細胞障害を起こす可能性があるものの代わりとして使えるようになるのかもしれません。
今後に期待です。
参考文献:緑茶の効能気道感染症に対する臨床的エビデンス YAKUGAKU ZASSHI 142, 13711377 (2022)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
うがいには種類がありますし、うがいを行うときの液体にも種類があります。
なんとなく一般的なうがいをするのではなくて、どこを洗浄したいのかを考えてうがいをおこなってみてはどうでしょうか。
また、水で行うのか、うがい液を使うのかについても、うがいを行う際に検討しないといけません。
漫然とうがい液を使用することは避けましょう。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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