こんにちは。アラフォーパパです。
コロナウイルス感染症の拡大後、ほとんどの方が手洗いをこまめに行うようになったのではないでしょうか。
しかし、手洗いの正確なやり方を教えてくれる人は殆どおらず、自己流になってはいませんか?
今回の記事では、手洗いの種類、目的、方法を再確認することを目的としています。
正確な手洗いを行って、感染予防に努めましょう。
それでは、御覧ください。
手洗いの種類
手洗いにはいくつかの種類があります。
- 日常的手洗い
- 衛生学的手洗い
- 手術時手洗い
種類によって目的が異なります。
みなさんが生活している中で必要になるのは、日常的手洗いと衛生学的手洗いです。
手術時手洗いは、医師等が手術を行うときのもので、手術をうける患者さんが感染しないようにするものですので、今回は省略いたします。
日常的手洗い
はじめに、日常的手洗いについてです。
目的は、汚れおよび一過性微生物の除去です。
一過性微生物というのは、なにかのきっかけで手にくっついた微生物のことです。
普段から皮膚に住み着いている細菌は常在菌と呼ばれ、一過性微生物とは異なるので注意してください。
方法としては、石鹸あるいは界面活性剤を用いて、10~15秒以上洗浄するというものがあります。
研究報告を調べていくと、30秒以上洗浄したほうが良いというものも見受けられます。
必要な場面は、食べ物を取り扱う(料理や食事)前、トイレの後、掃除の後、帰宅直後、汚れた服を取り扱った後、病気の人との接触前後、といった場面が想定されると思います。
抽象的になりますが、手指が口に接触する可能性がある時の前や手指に微生物の付着する可能性がある行動の後に行うこととまとめられますので、今回挙げた例以外でも日常的手洗いが必要になる場面があると思います。
衛生学的手洗い
次に、衛生学的手洗いです。
目的は、一過性微生物の除去あるいは常在菌の除去、殺菌となります。
日常的手洗いでは常在菌に対しては影響がないのに対して、こちらでは常在菌にも影響があることに注意してください。
常在菌であっても相手や自分の状態によっては、感染症状を起こす場合がありますので、除去や除菌を行う必要があります。
方法は、抗菌性の石鹸、界面活性剤、アルコールをベースにした擦式手指消毒薬のいずれかを用いて10~15秒以上手指をこすり洗いする、というものがあります。
アルコールを使用した消毒薬でも10~15秒以上使用しないといけません。
自分自身がどの程度の時間をかけて行っているのか見直してみましょう!
必要な場面は、感染リスクが高い場合になります。
自宅に感染症患者がいる場合には、患者がいる場所に行く時、患者が移動した可能性のある場所に行った後など、患者に新たな微生物を移さないようにする必要があるときや患者から微生物を移される可能性がある時に行うことが重要です。
外出時であっても、感染症患者がいると想定される場所に入った場合は出るときに消毒を行いましょう。
また、自分自身が微生物に感染していることを否定できない限りは、多人数がいる場所に入る前に行うことがよいでしょう。
手指衛生の基本
手指衛生には、基本となる5つの注意点があります。
- アルコールベースの擦式手指消毒薬で手指消毒
- 目に見える汚れがある場合は、石鹸と流水で手洗い
- 爪は短く切る
- 時計を外し、手首まで洗う
- 服が長袖の場合は腕までまくる
1つ目と2つ目は社会情勢により、周知されてきた印象がありますが、爪の長さや時計を外して洗うなどの注意点はあまり広まっていないのではないでしょうか。
また、手首まで洗う必要がありますので、長袖をまくることが必要ですが、行えている人は少ないのではないでしょうか。
ご自身の手洗いについて見直してみてください!
洗い残しがおこりやすい部位
手洗いをしっかりと行っていると自負している場合でも、確認をしないといけないことがあります。
それは、洗い残しがないかどうかです。
手洗いをしているときに、両手をすり合わせて揉み洗いをしていると思いますが、実はたくさんすり合わせている部位と、意識しないとすり合わせることが難しい部位があるのです。
以下は日本赤十字社の広島県赤十字センターのHPに記載されている洗い残しが起きやすい部位です。
いかがでしょうか。
手のひらであってもシワができやすい部位は洗い残しがあることもわかりますし、手の甲や親指周りなどは特に洗い残しとなりやすい部位なのです。
ぜひ、意識して、手を洗っていただけたら幸いです。
手洗いの方法(図あり)
手洗いの方法を、詳しく見ていきましょう。
こちらは、厚生労働省が出している感染対策のための啓発資料の一部です。
まずは流水で30秒以上もみ洗いをしましょう。
流水のみでも一過性微生物が100分の1程度に減る可能性があることが示唆されています。
前項で書いた通り、洗い残しが起こりやすい部位を意識して、石鹸等でしっかりともみ洗いをしてください。
最後に、同様の操作を2度繰り返しましょう。
2度繰り返すことで、より一過性微生物の除去が可能になることが報告されています。
参考文献:Norovirusの代替指標としてFeline Calicivirusを用いた手洗いによるウイルス除去効果の検討 感染症誌 80:496-500, 2006
まとめ
いかがでしたでしょうか。
- 日常的手洗いと衛生的手洗いを使い分ける。
- 手指衛生の基本を意識する。
- 洗い残し部位を意識して手洗いを行う。
- 手洗いは2度繰り返す。
ご自身の行っている手洗いをほんの少し正確な方法に変えるだけで、劇的に効果が上がります。
正確な手洗いを行って、感染予防策をしっかりと機能させて、自分を守りましょう。
さいごまでご覧いただき、ありがとうございました!
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