(2-24)体温調節(高校生物基礎の総復習講座)

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こんにちは。アラフォーパパです。

前回は、「血糖調節」について、解説しました。

血糖の調節はヒトの恒常性維持の中でも大事なものの一つです。

血糖を感知して、ホルモンを分泌し、血糖をコントロールする流れを学びましょう。

恒常性の維持で大切なものに体温調節があります。

人の体がどのようにして熱を産生して維持するのかについてホルモンに絡めてみて行きましょう。

それではご覧ください。

体温調節

哺乳類や鳥類などの恒温動物は、外界の温度が変化しても体温をほぼ一定に保っています。

外界の温度を感覚的に認識しているのは皮膚で、感覚神経によって脳に情報が伝えられます。

また、血液の温度も外界の温度によって変化しますので、間脳の視床下部で感知することができます。

それでは、外界の温度が下がった場合と上がった場合について、どのように体が対応しているのかをそれぞれ見ていきましょう。

寒冷時

外界の温度が下がったという情報は、皮膚表面温度の低下や血液温度の低下によって感知されます。

体は代謝によって熱を産生していますので、代謝を促進させることで熱産生を増加せようとします。

また、体表面からの放熱量を減らすことも体温を維持するために重要な方法です。

それぞれの手段について、一つずつ見ていきましょう。

ホルモンの作用

肝臓や骨格筋において代謝の促進がホルモンによって引き起こされます。

これは発熱量の増加を引き起こします。

ホルモンの名称は糖質コルチコイドやチロキシンです。

一連の流れは次のとおりです。

間脳の視床下部が冷感を感知すると、脳下垂体前葉に放出ホルモンを出し、その後、副腎皮質や甲状腺から糖質コルチコイドやチロキシンが放出されます。

これらのホルモンにより、肝臓や骨格筋の代謝が促進され、発熱するというは流れです。

筋肉のふるえ

運動神経によっておきる骨格筋の細かな収縮による発熱量の増加があります。

シバリングがそれに該当します。

脊髄からでている運動神経によって、筋肉を収縮させるための信号が出されることで起きます。

この収縮により発熱します。

心拍数の増加

視床下部が冷感を感知すると交感神経を興奮させるため、交感神経刺激が臓器に起きます。

心臓では、交感神経の刺激によって、心拍数が増加します。

心拍数が増加することで、血液を循環させ、肝臓や筋肉で生産した熱を全身に運びやすくします。

放熱の抑制

交感神経刺激は心臓だけに作用するわけではありません。

血管に作用すれば、血管収縮を引き起こすため、血流量を減らし体表面からの放熱を防ぎます。

また、立毛筋に作用すれば、収縮させることで立毛を促して、断熱します。

ただし、ヒトの場合は体毛が殆ど無いため、鳥肌が立つだけで断熱効果はありません。

温暖時

外界の温度が上がったという情報も皮膚や間脳の視床下部で感知します。

寒冷時とは反対で、放熱量の増加や発熱量の減少を起こして、体から熱を放散させます。

こちらも方法を一つずつ見ていきましょう。

発熱量の減少

温暖時には視床下部から副交感神経刺激が臓器に届きます。

寒冷時に代謝を増やし発熱量を増やしていた肝臓や骨格筋は、副交換刺激によって代謝が抑制され、発熱量が低下します。

これにより、新たな熱の増加を抑えていきます。

放熱量の増加

交感神経刺激が弱まっている状態のため、皮膚の血管が拡張して、熱を放出しやすくなります。

さらに立毛筋が弛緩することで断熱効果を下げて放熱量を増加させます。

体表の血管や立毛筋には交感神経しか分布していないため、副交感神経が優位になっている際には、影響を受けません。

また、交感神経刺激も一部影響があり、汗腺では発汗を促進させ、汗の蒸発によって放熱します。

ちなみに、汗腺も交感神経しか分布していません。

心拍の低下

副交感神経刺激は、心臓にも影響があります。

心拍数を低下させます。

これにより、全身への熱の配分が遅くなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「体温調節」と題したものでした。

ホルモンの作用だけでなく、交感神経や副交感神経によっても発熱量や放熱量が調節されていました。

また、寒冷や温暖といった外界の温度を感知する部位が皮膚と視床下部であることも重要です。

それぞれのタイミングでホルモンや神経によってどのように影響がでているかを確認しておくとよいでしょう。

ぜひ繰り返しご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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