(2-12)体液成分(高校生物基礎の総復習講座)

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こんにちは。アラフォーパパです。

前回は、「尿生成のしくみ」について、解説しました。

糸球体でのろ過や細尿管・集合管での再吸収と分泌について理解できたでしょうか。

血漿中、原尿中、尿中とそれぞれの成分の濃度の変化もしっかりと追ってくださいね。

あとは図がかけるようになるとよいですね。

それでは、今回は体液成分について見ていきましょう。

ミネラルとも呼ばれる無機塩類の濃度やその濃度の維持について、詳しく見ていければと思います。

それではご覧ください。

体液の成分

今回は、「血液中の血漿」・「組織液」・「リンパ液」を一括りにして、「細胞外液」として話をしていきます。

その細胞外液の中に含まれている物質として、無機塩類やアルブミン、グルコースがあります。

ただし、アルブミンは血液中のみで、無機塩類やグルコースは移動することができます。

無機塩類はミネラルという言葉で表すほうが理解しやすいかもしれません。

Na+(ナトリウムイオン)やCl(クロライドイオン)といったイオンが多く含まれています。

蛇足ですが、細胞内液にはK+(カリウムイオン)の方がナトリウムイオンよりも多く含まれています。

体液成分の組成

無機塩類やグルコースなどの成分は体液中ではある程度一定に保たれていて、体内の環境があまり変わらないようにと調節されています。

体内環境が変わらないようになっているからこそ、細胞は安定した生命活動を営むことができます。

体液成分の濃度維持には肝臓や腎臓が大きく関わっています。

また、細胞膜にも機能があり、水の調節が行われています。

細胞膜の性質

細胞膜は水の調節をしていると書きましたが、それは膜自体の特徴によるものです。

水は通しますが、無機塩類を通さないような微細な孔があると考えて差し支えありません。

そのため、細胞内よりも細胞外の液体の方が濃い塩類濃度の場合には、細胞内から水を流出させて、細胞内と細胞外の濃度差を縮めます。

細胞自体は水を流出させていますので、脱水して収縮してしまいます。

一方で、細胞内より細胞外の液体の方が薄い塩類濃度の場合には、細胞内に水を流入させることで調節します。

しかし、水が流入しすぎると細胞が破裂するため、極端に細胞外が低濃度の液体であると細胞が維持できなくなってしまいます。

このように細胞外の濃度の左右されるため、細胞外液の濃度を一定の範囲に維持することは、細胞の形態や機能を保つために必要なことと考えることができます。

>>水の移動についての記事

臨床応用

ここからはテストには出ませんので、気になれば見てねという程度です。

細胞外の濃度が濃い場合には、細胞内から水が引き出されるという話題がありましたね。

医療では、利尿剤という尿を増加せて体内の余分な水分を体外に排出するという治療があります。

一部の利尿剤では、血管内に薬の成分が入ることで濃くなり、組織液中の水分を血管内へと移動させて利尿効果を示します。

これは水が濃度変化によって移動できるという性質を利用した実例と言えます。

みなさんが習っている生物基礎も実際の社会で利用されているのだなと実感してもらえればと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「体液成分」と題したものでした。

無機塩類やアルブミン、グルコースなどの成分が細胞外液に含まれていることを再確認できれば良いと思います。

体内では、体液中の成分の量が一定に保たれるようにしていますが、それによって細胞の形態や機能が保たれています。

また、細胞膜を水が出たり入ったりして体液の調節をしているということについても覚えておいたほうが良いでしょう。

ぜひ繰り返しご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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