こんにちは。
アラフォーパパです。
前回は「商工業と時々農業」という題名で記事を書きました。
基本的には、国力を上げるための政策の一部として、富国強兵のために殖産興業政策が唱えれました。
海外に対抗するためにも軍事工業を発展させて、軍事力を上げることが一番の目的でした。
また、輸出産業を発展させることが必要でしたので、富岡製糸場のような官営工場が作られ、海外の最新の機械が導入されました。
こうした流れのなかで、政府に近い民間人たちが独占的な利益を上げていきました。
一部の民間人にだけ恩恵があるような形は問題を含んでいるものの、国力増強という一番の目的は果たすことができたと考えられています。
今回からは、明治初期の文化的な面に目を向けていきたいと思います。
明治初期の宗教政策についておさらいしていきましょう。
それではご覧ください。

目次
明治政府の方針
神道を国教としていくことを明治政府はきめ、様々な政策を行いました。
なぜなら、王政復古・中央集権化のためのイデオロギーとして復古神道の受け入れが必要と感じていたからです。
そのため、神道を積極的に保護し、さらに祭政一致を政治の指導原理として強調しました。
また、仏教については、奈良時代以来の神仏混合の風習を打破するため神仏分離令(神仏判然令)を出しました。
加えて、キリスト教に対しては邪宗門として禁止を続けました。

復古神道
江戸時代に国学者たちによって提唱された神道の思想を復古神道と呼びました。
別名としては、「古神道」「古道」「皇学」「本教」などがあります。
儒教や仏教などの外来思想の影響を受ける以前の、日本固有の純粋な神道に立ち返ることを主張しました。
荷田春満(かだのあずままろ)、賀茂真淵(かものまぶち)、本居宣長(もとおりのりなが)らが体系を築き、平田篤胤(ひらたあつたね)によって発展しました。
復古神道の思想は、幕末の志士たちに大きな影響を与え、勤王思想(天皇を尊ぶ思想)や尊王攘夷論の広がりにつながりました。

神仏分離令
先ほど記載した通り、神道と仏教が混合していた風習を打破するためのものです。
寺院の支配下にあった神社を独立させました。
神職は神祇官に所属となり、民部省に属する僧侶より優遇されました。

中央官制の変遷(神祇官~)
以前の記事にも記載しましたが、版籍奉還後に中央官制に変化があり、二官六省と呼ばれるような形二変化しました。
その際の二官というのが、神祇官と太政官です。
今回の宗教と関連が深いのは神祇官となります。
これが、1869年7月のことです。
その後、廃藩置県が行われたあと、1871年7月には三院八省と呼ばれる形に変化します。
神祇官は廃止となり、正院の下に神祇省が置かれます。
これが1871年8月であり、事実上の格下げでした。
1872年には神祇省から教部省へと名称変更があり、宣教使が廃止になり、大教院が設けられ、大教宣布運動の中心機関となりました。
その後1877年になると内務省に併合される形で、教部省は廃止となりました。

大教宣布の詔
1869年7月に神祇官に宣教使を置き、ついで1870年1月にだされた詔が大教宣布の詔です。
神道による国民強化の方針を強く打ち出したものです。
内容としては、
①宣教使に神道の布教を命じる
②神道による天皇の神格化と国民強化をはかる
③神道の国教化を目的とする。
というものでした。

廃仏毀釈運動
明治政府が行った施策ではありません。
神官や国学者が中心となって、仏教会に対する不満を背景として、寺院・仏像・経典は不要であると主張する考え方です。
これは、一部では収まらず、全国的に広がっていきました。

仏教
廃仏毀釈運動によって仏教界は混乱し、衰退しました。
これらの影響から、仏教界も反省し、西本願寺の島地黙雷らによって革新運動が進められました。

キリスト教
明治政府はキリスト教禁止の方針を継続していました。
そのため、ひそかに信仰を持ち続けてきた長崎の浦上や五島列島の信徒たちは、政府によって迫害されました。
しかし、西欧諸国はキリスト教禁止の方針に対して激しく抗議しました。
条約改正のために欧米にわたった岩倉使節団は、キリスト教を解禁しなければ交渉しないと抗議を受けることになってしまいます。
そこで、1873年に、キリスト教禁止の掲示を撤廃することとなりました。

まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「明治初期の宗教政策」と題して、記事を作成しました。
王政復古・中央集権化のためのイデオロギーとして復古神道を受け入れました。
そのため、神仏分離令をだし、神道を優遇しました。
また、大教宣布の詔をだすなど、明治政府は神道による国民強化の方針を強く打ち出しました。
しかし、禁止としていたキリスト教は、外交的な圧力から、禁止の掲示を撤廃することとなってしまいました。
ぜひ、繰り返しご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
実はこっそり200本目の記事でした。祝200記事!!

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