こんにちは。アラフォーパパです。
前回の記事では、三角形の合同の証明3-1と題して、「1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」という合同条件で証明する内容をお届けしました。
最初は問題文や図形にある条件を使っていけば、証明に必要な条件が揃う問題ですので、証明自体がかければさほど難しくなかったのではないかと思います。
難しいと感じる場合には、1-1に戻ってみてくださいね。
今回も、「1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」という条件について解説を始めていきたいと思います。
そして、コンセプトとしては、共通の角や共通の辺を掲げている記事になります。
それではご覧ください。
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合同条件
今回は、3種類ある合同条件のうち、「1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」という条件で証明をする問題のみになります。
合同条件を選択する部分については、考える必要がありませんので、証明の内容に集中しましょう。
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共通の辺があるパターン
図をみて、次の問に答えよ。

△ABCと△CDAはそれぞれACまたはCAを底辺とする二等辺三角形であり、∠ABC=∠CDAのとき、△ABC≡△CDAを証明せよ。
△ABCと△CDAについて
合同を証明するときには、かならず必ず辺の条件が必要ですので、△ABCと△CDAの辺のなかで重なっている部分を利用するのが最も簡単ですので、まずはそちらを記載します。
辺ACは共通なので、AC=CA・・・①
今回は「1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」という条件で証明をするというコンセプトですので、辺ACの両端の角について考えていきましょう。
まずは、問題文の二等辺三角形という文言から、わかることを書いていきましょう。
仮定より、∠DAC=∠ACD・・・②
∠BCA=∠CAB・・・③
底角が等しいという二等辺三角形の条件ですね。
次に、問題文に2つの二等辺三角形の頂点の角が等しいという条件が載っていますので、そちらを記載します。
仮定より、∠ABC=∠CDA・・・④
④によって、2つの二等辺三角形の繋がりができましたので、これを底角に置き換えてあげることができれば、辺ACの両端の角を表せそうですね。
そこで、三角形の内角の和が180°であることを利用してみましょう。
三角形の内角の和は180°なので、∠ABC=180°ー∠BCAー∠CAB・・・⑤
∠CDA=180°ー∠DACー∠ACD・・・⑥
これを④に代入してみましょう。
④、⑤、⑥より、180°ー∠BCAー∠CAB=180°ー∠DACー∠ACD・・・⑦
これだけではゴールにたどり着けないので、式をきれいにすると、
∠BCA+∠CAB=∠DAC+∠ACD・・・⑦’
ここで、やっと底角が等しいという②と③の条件が生きてきます。
②、③、⑦’より、∠BCA+∠BCA=∠DAC+∠DAC・・・⑧
よって、∠BCA=∠DAC・・・⑧’
②、③、⑧’より、∠CAB=∠ACD・・・⑨
以上より、①、⑧’、⑨より、1辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、△ABC≡△CDA
だいぶ長い証明になってしまいましたが、結局は三角形の和が180°であることと、二等辺三角形の性質を利用しただけの問題です。
実は、「②、③、④、⑤、⑥より、」とかいて、⑧’と⑨の式をいきなり書いても問題はありませんが、先生の性格や答案を書いた人の普段の成績などで判断されて「端折りすぎ」とされて不正解や部分点にされてしまうかもしれませんので、ご注意ください。
また、「三角形の内角の和は180°であり、②、③、④より、」と書いて、⑧’と⑨の式を書くのも行ける気がしますが、あまり端折りすぎない方が良いかもしれません。
ちなみに、⑦’や⑧’を使った理由ですが、式変形しただけだったので、⑦や⑧からの式変形ですよというような意味合いを込めて書いています。
式変形したものを「’」を使って表さなければならないというルールはありませんので、⑦の次だから⑧を使おうとか、⑧の次だから⑨を使おうという方法でもまったく問題はありません。
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共通の角があるパターン
図をみて、次の問に答えよ。

△ABE≡△ACDを証明せよ。
ただし、∠BDC=∠CEBであり、点Aを中心とし辺ABを半径とする円周上に点Cがあるものとする。
△ABEと△ACDについて
今回も、「1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」という条件で証明をするというコンセプトですので、まずは「1辺」を決めてきまいましょう。
問題文で辺に関連した文言は、「点Aを中心とし辺ABを半径とする円周上に点Cがある」の部分ですね。
点Aを中心とし、辺ABを半径とした円の円周上に点Cがあるのであれば、辺ACはこの円の半径です。
そのため、次のように記載できます。
仮定より、AB=AC・・・①
ちょっとこれでは簡略化し過ぎでは?と思う場合には、「仮定より、点Bと点Cは点Aを中心とした円の円周上の点なので、AB=AC」という感じでしょうか。
さて、「1辺」が決まりましたので、その両端の角を証明していきましょう。
共通の角なので、∠BAE=∠CAD・・・②
この角は大丈夫ですね。重なっていますので。
仮定より、∠BDC=∠CEB・・・③
とりあえず、問題文から残っている条件を引っ張ってきておきましょう。
この③の条件をうまく利用して、∠ABE=∠ACDを作っていきたいと思います。
辺BEと辺CDの交点を点Mとしたとき、外角の公式より、
∠DME=∠BDC+∠ABE=∠CEB+∠ACD・・・④
わかってもらえればと思って、点Mを出現させましたが、いかがでしょうか。
実は点Mはなくてもかけます。
「外角の公式より、∠BDC+∠ABE=∠CEB+∠ACD・・・④」という形です。
③、④より、∠ABE=∠ACD・・・⑤
①、②、⑤より、1辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、△ABE≡△ACD
このようにして、外角の公式を使えばすぐにできるのですが、外角の公式が思い浮かばなかった場合には、△BDMと△CEM(点Mは辺BEと辺CDの交点)に着目して、対頂角と三角形の内角の和が180°であることを利用すれば証明可能です。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事は「三角形の合同の証明3-2」と題したものでした。
「1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」という条件を利用した証明でしたね。
コンセプトは共通の辺、共通の角でした。
条件の書き方はこれまでと同じですので、証明を各事自体は簡単だったのではないでしょうか。
角の条件を探す手間が増えてきた問題でしたね。
ここからは必要な条件を素早く見つけれるようになっていくとよいですね。
ぜひ繰り返しご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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