三角形の合同の証明1-3

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こんにちは。アラフォーパパです。

前回の記事では、三角形の合同の証明1-2と題して、「3辺がそれぞれ等しい」という合同条件で証明する内容をお届けしました。

「共通」という概念が出てきましたね。

同じ辺を共有しているので、長さは必ず等しくなるという当たり前のことなのですが、数学で証明をするという状態になるとなぜか気付けない場合があります。

今後は角でも「共通」という概念が出てきますので、覚えておきましょう。

よく使いますよ。

さて、まだまだ「3辺がそれぞれ等しい」という条件での証明を続けていきます。

まだあるの?と思うくらいですよね。

あるんです。

今回は、「二等辺三角形の性質」が出てきます。

それではご覧ください。

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合同条件

今回も、3種類ある合同条件のうち、「3辺がそれぞれ等しい」という条件で証明をする問題のみになります。

合同条件を選択する部分については、考える必要がありませんので、証明の内容に集中しましょう。

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二等辺三角形を利用するパターン1

図の二つの二等辺三角形について、△ABC≡△DEFを証明せよ。

AB=DE、BC=EFである。

△ABCの底辺は辺BC、△DEFの底辺は辺EFとする。

今回の問題は最初の記事と同じ並びで図が書かれていますね。

ですが、1つの辺(ACとDF)については同じ長さかどうか問題文に書かれていません。

とりあえず問題文からすぐにわかるところまで証明を書いて見ましょう。

△ABCと△DEFについて

仮定より、AB=DE・・・①BC=EF・・・②

あとは、辺ACと辺DFの長さが等しければ証明ができますね。

図を見ると長さが同じに見えるとは思いますが、それは証明ではないのであきらめましょう。

そこで、問題文に戻ると、もう一つヒントがありますね。

△ABCと△DEFが二等辺三角形です。

辺に関連した特徴は、底辺を除く二つの辺(斜辺)が等しいことです。

今回で言うと、AB=ACおよびDE=DFということです。

そこで次のように書きます。

仮定より、△ABCは底辺をBCとする二等辺三角形なので、AB=AC・・・③

仮定より、△DEFは底辺をEFとする二等辺三角形なので、DE=DF・・・④

これで辺に関連した新しい条件を見つけ出すことができました。

このままでは二つの三角形の間を繋ぐ条件になっていないので、他の条件を使って、繋いでみましょう。

関わりそうなのは①の条件ですね。

①、③、④より、AC =DF・・・⑤

欲しかった条件を作り出すことができました。

あとは最後の締めの言葉です。

したがって、①、②、⑤より、3辺がそれぞれ等しいので、△ABC≡△DEF

少し面倒になってきましたね。

しかし、証明の8割くらいは以前のものと同様です。

二等辺三角形の部分だけ新しく覚えれば大丈夫です。

もし、二等辺三角形以外の部分もわからなければ先に進まず、最初の記事からやり直しましょう。

これ以上進んでも何も得られません。

お願いします。

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二等辺三角形を利用するパターン2

四角形ABCDがある。頂点Aから頂点Cに向かって対角線が引かれている。

∠ABC=∠ACB、∠ACD=∠ADC、BC=CDである。

△ABC≡△ACDを証明せよ。

今回の証明は「1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」という条件の方が簡単ですが、この記事のテーマが「3辺がそれぞれ等しい」ですので、等しい辺を見つけていきたいと思います。

「1辺とその両端の角がそれぞれ等しい」という条件の場合の証明は別に機会に記載します。

それでは証明です。

△ABCと△ACDについて

仮定より、BC=CD・・・①

ここまでは問題文からすぐにわかりますね。

残りの2辺の情報が欲しいのですが、問題文には角度の情報と辺ACが重なっているという情報がある状態です。

∠ABC=∠ACB、∠ACD=∠ADCという情報から、△ABCと△ACDがどちらも二等辺三角形だとわかりますね。

二等辺三角形の底角は等しいというものです。

仮定より、∠ABC=∠ACBなので、△ABCは二等辺三角形・・・②
     ∠ACD=∠ADCなので、△ACDは二等辺三角形・・・③

②より、AB=AC・・・④

③より、AC=AD・・・⑤

ここでよくわからなくなる場合があります。

④は△ABCが二等辺三角形だからAB=ACと考えて出てきた条件ですが、△ABCの辺ABの長さと△ACDの辺ACの長さが等しいという意味も含まれます。

⑤も同様に△ABCの辺ACの長さと△ACDの辺ADの長さが等しいと考えることができます。

そのため、△ABCと△ACDの辺がそれぞれ等しいという条件を満たしたことになります。

したがって、①、④、⑤より、3辺がそれぞれ等しいので、△ABC≡△ACD

今回はわざわざ「3辺がそれぞれ等しい」という条件で証明するために遠回りをしました。

しかし、今回のように楽ではない証明をやってみることで問題を解くための思考の幅が広がるのではないかと考えています。

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二等辺三角形を利用するパターン3

二等辺三角形ABCがあり、底辺は辺BCである。頂点Aから辺BCに向けて∠BACの二等分線を引き、辺BCとの交点をDとした。

この時、△ABD≡△ACDを証明せよ。

まずは、わかるところを書いてしまってから考えましょう。

△ABDと△ACDについて

ぱっとみでわかるのはここまでですね。

なんと何も進んでいない。

しかし、前回の記事で書いた「共通」がありますね。

ADは共通・・・①

これで1つ目です。

そして、△ABCは二等辺三角形ですので、その特徴を使いましょう。

仮定より、△ABCは二等辺三角形なので、AB=AC・・・②

さらに、二等辺三角形の∠Aから辺BCに向かって、∠BACの二等分線を引いているので、点Dは辺BCの中点であることがわかりますので、それを書いていきます。

仮定より、△ABCが二等辺三角形であり、辺ADは∠BACを二等分しているため、点DはBCの中点・・・③

③より、BD=CD・・・④

これでなんとか3辺が揃いましたね。

したがって、①、②、④より、3辺がそれぞれ等しいので、△ABD≡△ACD

いままで見てきた問題を振り返ってみると、初期の問題は問題文や図形に素直に合同条件に使用できる条件が記載されていましたが、応用になるにつれて、それを図形の性質に置き換えていくという手法で問題が作られていますね。

この問題ではついに、問題文からは条件をそのまま書き出すことができなくなっていました。

このようにして、これから先は問題文にかかれた図形の性質から論理的に条件を作り出すことが必要になってきますので、それを念頭に置いて学んでいきましょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「三角形の合同の証明1-3」と題したものでした。

二等辺三角形の性質が入ってきた問題を中心に解説しました。

だんだんと問題文に直接的には情報が載らなくなってきて、図形の性質から導き出すという手間をかけなければならない状態に変わってきました。

解答につまづくようなら、図形の性質をやり直してみるとよいのではないでしょうか。

ぜひ繰り返しご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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