(シリーズ数Ⅲ)数列の極限3

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こんにちは。アラフォーパパです。

前回の記事では、「数列の極限2」と題して、記事を書きました。

等差数列の和の分野と数列の極限の分野をあわせた領域についてでした。

単純に知識(暗記しているかどうか)について問うような問題が並んでいましたので、数列と極限それぞれをしっかりと学んでいれば解ける問題でしたね。

今回は、等比数列に関する問題を扱っていきたいと思います。

収束、発散、振動など極限がどのような結果になるかを確認してみましょう。

それではご覧ください。

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無限等比数列の収束、発散、振動

解説をする前に、無限等比数列(どこまでも限りなく続く等比数列)の収束、発散、振動を条件で分けて記載しておきたいと思います。

結果だけで良い方は、ここで終わりですね。

それでは、これらがどのように計算されたり、証明されたりしたのかを見ていきましょう。

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r>1のとき

それでは、過去に試行錯誤して証明してくれた数学者に感謝しつつ、どのように証明したのかを見ていきましょう。

「r>1ならば、rnのnを限りなく大きくするとrnが+∞に発散する」という命題です。

「二項定理」を利用すると証明できるという発見をした方が過去にいますので、その方法を見ていきましょう。

まずは、二項定理です。

ここでよく、なんで二項定理出てくるの?と突っ込む方がいますが、過去の数学者がいろいろな挑戦をした結果、二項定理に行き着いたのであって、いきなり二項定理を使えば良いと気がついたわけではないということを頭の片隅に入れておいてください。

n≧2のとき、

a=1、b>oの場合、

r>1のとき、1+b>1なので、r=1+bとおくことができるため、rn=(1+b)nとすることができる。

ここで二項定理を利用して、

rn=(1+b)n>1+nb

ここで、

二項定理が使える!とよく思いついたなあと感心します。

そこにたどり着くまでにどのような試行錯誤があったのかも、できることなら見てみたかったですね。

ちなみに、nC0からnCnまでのコンビネーションは今回の場合は必ず正になりますので、確認しておいてくださいね。

以上の証明から、

が証明されました。

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r=1のとき

ここの証明は必要なのかなとも考えましたが、念の為書いておきたいと思います。

rnが1になってしまいますから、どんなにnを大きくしたとしても数字が変わることがありませんので、「1」に収束するという結果になりますね。

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|r|<1のとき

結果は「0」に収束するのですが、この条件のときは2つに場合分けして考える必要があります。

r=0のとき

この条件のときは、r=1のときと話が同じになります。

rn=0ですから、nをどれほど大きくしようとも、「0」に収束することがわかると思います。

r≠0のとき

問題はr≠0かつ|r|<1の場合ですね。

こちらも証明には過去の数学者が頑張ってくれたのだと思います。

逆数を使ってみましょう。

このようにおいてみましょう。

すると、a>1となりますので、anにしてnを限りなく大きくした場合は、+∞に発散することがわかります。

このように式が成り立つと思いますので、「0」に収束することがわかると思います。

よって、

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r≦-1のとき

最後に、r≦-1のときに極限を調べると振動になることを証明しましょう。

実は、なんとなく想像できるのではないでしょうか。

r>1のときは+∞に発散したわけですが、今回はマイナスが付いていますので、nが偶数ならプラス、nが奇数ならマイナスになりそうですよね。

この想像を証明っぽく書けばよいのです。

ただし、r=-1のときと、r<-1のときを分けて書く必要があります。

r=-1のとき

この条件の場合は、具体的に書いていけばすぐに分かりますね。

数列は-1、1、-1、1、…となりますので、振動するという答えになります。

次はどうでしょうか。

r<-1のとき

この場合には、具体例でもなんとなくはわかりますが、結論までは持っていけません。

一般化する必要がありますね。

そこで、r>1のときの内容を流用してみましょう。

|r|>1ですので、次の式が成り立ちます。

この式は次のように変換できます。

ここまでくれば、あとはnが偶数なのか、奇数なのかの話になります。

もちろんnが偶数であれば、rnは正、n奇数のときはrnは負となります。

したがって、振動するということになります。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「数列の極限3」と題したものでした。

等比数列の収束や発散、振動についての記事でした。

証明にはコツが入りましたが、基本的には覚えてしまえば良いことなので、問題が出たときには、今回のrに当たる部分が正なのか負なのか、1より大きいのかどうなのかなどをチェックすれば対応可能です。

練習問題が教科書などにあると思いますので、最初は公式を見ながらでいいので解いてみるとよいでしょう。

ぜひ繰り返しご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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