(シリーズ数Ⅲ)極限について

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こんにちは。アラフォーパパです。

今回の記事では、高校数学のうち、数Ⅲについて取りあげていきたいと思います。

文部科学省が平成30年3月30日に高等学校学習指導要領の改定を行っていますので、それに合わせてやっていくことになります。

極限、微分、積分という流れです。

みなさんは極限と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。

北極とか、南極とかでしょうか。

宇宙の果でしょうか。

実はそれらのイメージはそれほど間違っていません。

物事の果には何が待ち受けているのか、想像してもわからないことだらけですが、数学に関して言えば表現することが可能です。

それが、数学における極限ということになります。

まずは、極限という分野で必須の言葉について確認していきましょう。

それではご覧ください。

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極限って何?

イメージはイントロで書かせていただきましたが、宇宙の果(はて)のように、数学における果(はて)がどうなるのか?と考える分野です。

よく出てくる書き方としては、「nを◯◯に限りなく近づけるとき、値(極限値)はどうなるか」という内容です。

大概の問題は「nを限りなく大きくしていくと」どうなるのかという聞き方になります。

その時には「n→∞」が使われます。

例えば、「n→∞のとき、1/n→0」というような具合です。

他にも書き方があります。

これが同じ意味になります。

「lim」の部分が「limit」つまり「極限」を表していて、その下の「n→∞」がどこに近づけるかについての説明の部分です。

この式では、1/nのnの部分を∞(∞は無限大と呼びますが、数字ではなく限りなく大きいという意味で捉えましょう)に近づけていくと、1/nは0に限りなく近づいていくという意味を表しています。

今回の式では「0」に収束するわけですが、この数値を極限値と呼びます。

ちなみに収束というのは、いずれかに数字に近づくという結果の時に使用する言葉です。

たとえば、

この式では、「3」に収束するわけです。

次の段落では、収束について細かく見ていきましょう。

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収束する場合の例

繰り返しになりますが、「nを限りなく大きくしていった時にある数字に限りなく近づいていくという結果の時」に収束といいます。

いちばん簡単な例は、前の段落でも書いた次の図です。

これは、「0」に収束していますね。

次に、この1/nに整数を足した場合は、前段落でもかいた次の図です。

これは整数を足しているので、nとは関係ない部分になります。

このようなイメージで捉えても良いと思います。

したがって、nがいくつになろうと、3は3のままですから、極限値は3になります。

次にnがn2になっている場合についてです。

結局、2であってもnを限りなく大きくしていけば、1/n2は収束して0になります。

1を限りなく大きな数字で割った場合という意味になるというのが理由ですね。

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注意が必要な問題

さて、収束するかどうかはわからないのに、見た目で収束すると間違えるパターンが2種類あります。

1つ目が次の式です。

これが0に収束すると思ったら間違いです。

「∞ - ∞」という形になったら、間違えているなと考えてください。

回答は後ほどやることになります。

2つ目が次の式です。

これが1に収束すると思ったら間違いです。

「∞/∞」という形になったら、間違えているなと考えてください。

結論からいうと、この問題は収束します。

ここで回答をしてしておきましょう。

基本として覚えてほしいのですが、「∞」ばかり出てきてしまう場合には、nの最高次の項で全体を割ります。

このように変形します。

この2つの式は問題ないと思いますので、これを使って考えます。

しかし、間違えてはいけません。

これを想像したら負けです。

計算ができないという結論になってしまいます。

そこでもう一度思い出してほしいのですが、

この2つは「限りなく0に近い」だけです。

どちらかというと10-1000くらいのイメージのほうがあっています。

10-1000≒0ですよね。

あくまでもイメージですが、このように考えれば、「0」に収束することをなんとなく理解できるのではないかなと思います。

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収束以外の結論

これまでは、数字で終わる問題を中心に紹介してきました。

しかし、必ずしも収束する式だけではありません。

「発散」や「振動」という状態があります。

ストレスを発散することができるわけでもありませんし、寒くて震えるわけでもありません。

特に「発散」は言葉から想像できるような状態ではないので、そういうものだと最初は考えたほうが良いでしょう。

ちなみに、「発散」を表す「diverge」という英語は、日本語WordNet(英和)では「have no limits as a mathematical series」と英語で解説されています。

これは「数学的級数として限界を持たない」という意味になります。

それでは「発散」から見ていきましょう。

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発散

先ほど書いたように、限界を持たないほど大きく(または小さく)なるため、数字では表せませんので、「∞」を用いて表現します。

まずは例をあげてみましょう。

「nを限りなく大きくしていくと、正の数の限りなく大きい数字になっていく」という意味ですね。

「∞」は数字ではないと先ほども記載しています。

ある数字に近づいていくときは「収束」といいますが、今回はある数字に近づいていくのではなくて、限りなく大きくなっていくため「発散(=限界を持たない)」という表現になります。

そして、この式は日本語で書くと、「nは正の無限大に発散する」と表現します。

ちなみに、

この場合は、「nは負の無限大に発散する」と表現します。

あとは、収束のときのように、様々な式で検討していくだけですので、式変形は同様と考えてよいでしょう。

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振動

最後に「振動」について考えていきましょう。

「振動」の定義は「収束でも発散でもない状態」です。

これで終わりなのですが、例題を見ていきましょう。

最も単純な「振動」の例です。

nを正の整数として、限りなく大きくしていくと、偶数のときに「1」、奇数のときに「-1」となり、繰り返していきます。

つまり、ある数字に「収束」していくこともなければ、「+∞」や「-∞」のどちらかに発散することもありません。

そのため、「振動する」という回答になります。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「極限について」と題したものでした。

「収束」、「発散」、「振動」の3つのパターンを覚えることができましたか?

また、「=」の意味合いが今まで習ってきたものとは少し異なりましたね。

「収束」では、「=」の後の数字に限りなく近づいていくことを示しています。

「発散」では、限りなく大きい(または小さい)数字になっていくことを示すために用いられます。

言葉や記号の意味を正しく理解して、極限の分野を学びましょう。

ぜひ繰り返しご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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