(2-1)体液(高校生物基礎の総復習講座)

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こんにちは。アラフォーパパです。

今回からは新しい分野です。

今までは、生物の特徴を大まかに見ていくような形でした。

そして、このページからは、体内の環境について、詳しく見ていくことになります。

最初は、ヒトの体の中の多くの部分を占めている「体液」について見ていきたいと思います。

みなさんは体液と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。

涙ですか?汗ですか?

今回は私達の細胞の周りにある体液について学んでいきたいと思います。

それではご覧ください。

体液とは

今回学んでいく体液とは、体内の液体という意味になります。

細胞はこの体液によって浸された状態で、体液によって作られた体内環境中で細胞は生きています。

体液は、細胞が生きていきやすい環境を維持するために、無機塩類濃度やpH(水素イオン濃度)の調節機能が働いています。

血液・組織液・リンパ液と体液を分類することができます。

これらの体液について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

血液とは

血液は皆さんがよくご存知の通り、血管の中を流れる液体です。

怪我をすれば、血管が破れて出血します。

血小板によってかさぶたが作られますし、赤血球によって酸素が運ばれたりします。

血液の組成を見ていきましょう。

①液体成分(55%)・・・血漿(けっしょう)

血液中の液体成分を血漿と呼びます。

90%が水ですが、6~8%がタンパク質で、残りはグルコースや脂質、無機塩類、ホルモン、尿素など様々な物質が含まれています。

筋肉や肝臓で作られた熱を水温(血液の温度)に変えて、末梢まで運ぶ役割も持っています。

②有形成分(45%)・・・赤血球、白血球、血小板

赤血球は、酸素を運搬するはたらきがあります。

肺で酸素と二酸化炭素を交換して、全身に酸素を行き渡らせます。

380万~570万(個/mm3)とかなりの数が常時存在しています。

赤血球になる際に脱核するため、細胞中に核がありません。

白血球は、免疫反応に関係しています。

好中球や好酸球、好塩基球などが白血球に含まれていて、それぞれ異なる働きがあります。

4000~9000(個/mm3)が標準の数になります。

細菌感染時には、通常は増加します。

核があります。

血小板は、血液の凝固に関係しています。

怪我をして出血したときにかさぶたを作るために重要な役割を持っています。

10万~40万(個/mm3)程度が標準です。

核はありません。

さて、これらはすべて骨髄の造血幹細胞から分化します。

同じ造血幹細胞から出発しても、分化の途中で様々な刺激を受けることで、最終的に出来上がる細胞がことなるということです。

ちなみに、大きさは白血球≫赤血球>血小板です。

それぞれ記載しましたが、数は赤血球>血小板>白血球となっています。

参考は一般社団法人日本血液製剤協会のHPが良いかもしれませんね。

>>血液について

組織液とは

組織液とは、細胞や組織の間を満たす液体のことです。

もともとは血液中の液体成分である血漿ですが、その血漿が毛細血管から染み出して組織液になっていきます。

もちろん組織液は毛細血管に戻っていくので、血漿と組織液は常に循環していることになります。

リンパ液とは

リンパ液とは、組織液の一部がリンパ管に入ったものです。

リンパ管に入った組織液をリンパ液と呼んでいるということです。

リンパ管では、リンパ球が移動しています。

体液のはたらき

それでは、すでに記載はしましたが、体液の働きをまとめて見たいと思います。

①体内環境(内部環境)

体液によって作られる環境を体内環境(内部環境)と呼びます。

細胞は体液に浸された状態で、体液は細胞に好適な範囲の無機塩類濃度やpHになるように調節されています。

②物質の運搬

体液によって、酸素や栄養を細胞に運びます。

逆に、二酸化炭素や老廃物は細胞から運び出して廃棄を手伝います。

③熱の運搬

体温を一定にする働きがあります。

筋肉や肝臓で作られた熱は血液温度に変換され、末梢に運ばれていきます。

④免疫応答

微生物に結合する抗体を運んだり、戦ってくれる白血球を運んだりします。

このようにして、様々な仕事を体液が担っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「体液」と題したものでした。

体液は、血液・組織液、リンパ液に分類できましたね。

その中でも血液は生物基礎ではとても重要です。

血漿や赤血球、白血球、血小板をまずは覚えておきましょう。

その上で、熱の運搬や物質の運搬などを知っていけばよいと思います。

ぜひ繰り返しご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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