(1-14)代謝(高校生物基礎の総復習講座)

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こんにちは。アラフォーパパです。

前回は、「電子顕微鏡」について解説しました。

電子顕微鏡とは、電子線を用いて試料の拡大像を観察する顕微鏡のことでした。

透過型や走査型というような種類があり、ともに電子線を使用していますが、拡大像を得る方法が異なっていました。

さらに、電子線の波長によって分解能が変わることも知ることが出来たと思います。

さて、そんな電子顕微鏡で見ることができる分解能0.2nmよりも小さい、原子(約0.1nm)たちが、体の中でどのように働き、生き物が生きているのかについて考えていきましょう。

今回の記事では、代謝について詳しく解説していきたいと思っています。

生命活動にはその活動を支えるためのエネルギーが必要です。

代謝によってどのようにエネルギーが体に入って、使われて行くのかを紐解いていきましょう。

それではご覧ください。

代謝とは

代謝とは、細胞内での物質の合成や分解をまとめて表した言葉です。

体の中でのエネルギーの出入りは、代謝に伴って起きます。

混同しやすいので注意が必要なのですが、会話の中で、「代謝が良い」とか「代謝が悪い」といった表現を使ったことはないでしょうか。

これは口語ですので、いろいろと重要な表現が抜けていてなんとなく会話できているのですが、実際には基礎代謝が高いかどうかを指していると思われます。

基礎代謝とは、人が生きていくために最低限必要なエネルギーのことで、生きているだけで消費される1日分のエネルギーをさします。

つまり、基礎代謝と代謝は両方とも体内のエネルギーに関わる言葉なのですが、意味が異なるので、注意が必要です。

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代謝の捉え方

代謝は体内での物質の合成や分解をまとめて表した言葉でした。

大きく分けると2つのことが起きており、1つ目はエネルギーを使用して体内で必要な物質を作っていく過程、2つ目は食事などで取り込んだ物質からエネルギーを取り出す過程、に分けることが出来ます。

前者を同化、後者を異化と呼びます。

同化とは

同化とは、無機物や原子数の少ない有機物から、エネルギーを利用してより原子数の多い有機物を合成することです。

利用したエネルギーは作成した物質内へと取り込まれる(吸収される)と考えることができます。

その最たる例が、植物の光合成です。

光合成は、太陽光のエネルギーを利用して、二酸化炭素と水から有機物(主にデンプン)を合成します。

作られた有機物には太陽光のエネルギーが取り込まれた状態となります。

作られた有機物は、次の項で解説する異化によって、エネルギーが取り出され、生命活動の維持に利用されます。

>>人工光合成の研究も行われています。

同化は、「エネルギーを取り込んで、物質を合成する。」とおぼえましょう。

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異化とは

異化とは、分子量の多い有機物を分子量の少ない有機物に分解し、物質からエネルギーを取り出す過程のことです。

取り出されたエネルギーは生命活動の維持に利用されます。

代表的な異化として、呼吸があります。

Haxian Lab anteハクシ 【高校生物 7】代謝【呼吸(解糖系)】を宇宙一わかりやすく

呼吸は、体内に取り込んだ酸素を用いて、グルコース(糖)を水と二酸化炭素に分解します。

得られたエネルギーはアデノシン三リン酸(ATP)の作成に利用され、体内のあらゆる所で行われる生命活動に利用されます。

同化の際にもATPからエネルギーが供給されます。

異化には、他にも覚えておく必要のある例があります。

1つ目は、無酸素下でのエネルギー合成です。

無酸素運動を行ったときに、筋肉などで行われる乳酸生成が代表例です。

2つ目は、酵母や乳酸菌による発酵です。

発酵が行われる際にも、グルコースが用いられ、アルコールや乳酸が作られます。

その過程で得られたエネルギーもATPに変換され、酵母や乳酸菌の細胞内で利用されます。

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言葉の注意

同化や異化の問題や解説では、さまざまな表現が用いられます。

今回の記事では、同化の際には、無機物や分子量の少ない有機物から分子量の多い有機物を作成する過程という書き方をしました。

場合によっては、分子量の少ない有機物という表現が「単純な物質」や「単純な有機物」と記載されることがあります。

また、分子量の多い有機物という表現が「複雑な物質」や「複雑な有機物」と記載されることがあります。

光合成の際には、無機物や分子量の少ない有機物という表現を、具体的に水と二酸化炭素と記載することもあると思います。複雑な有機物をデンプンと表現することがあると思います。

さらに、デンプン(複雑な有機物)を異化する過程でグルコース(単純な有機物)ができると書かれることがあると思いますが、グルコース(複雑な有機物)を異化して水と二酸化炭素(無機物)にすることで、エネルギーが取り出されると書かれることもあります。

単純な有機物なのか、複雑な有機物なのかは相対的な評価になりますので、異化前の物質が「複雑な」と表現され、異化後の物質が「単純な」と表現されることになるため、注意が必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「代謝」に関するものでした。

代謝は細胞内での物質の合成や分解をまとめて表していて、それにともなって生命に必要なエネルギーの出し入れを行っています。

同化や異化といった普段は使わない言葉がでてきますので、言葉の意味を覚えておくことが重要です。

また、同化や異化の代表的な例をしっかりと理解することが重要です。

ぜひ覚えてみてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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