こんにちは。アラフォーパパです。
今回は、受験生に必要な昼寝について解説いたします。
そもそも昼寝をしていいのだろうか?
昼寝をするならどの程度の時間にすればいいのだろうか?
昼寝にはどんな効果があるのだろうか?
いろいろな疑問があると思います。
昼寝にまつわる疑問を解消して、受験生の生活に昼寝を計画的に含めましょう。
それでは、ご覧ください!
目次
受験生は昼寝をしてよいのか?
結論からいうと、受験生は昼寝をして構いません。
むしろするべきだと思います。
ヒトは起きてから8時間程度たつと、眠気を感じるように出来ています。
朝6時におきれば、14時には眠くなるという計算です。
眠くなれば、集中力も低下し、受験勉強の効率が下がっていくことでしょう。
昼寝によって、集中力が改善し、疲労感が減り、認知能力が改善することはわかっています。
受験勉強の計画を立てるときに、昼寝も計画に含めておくことが大事です。
体の状態を管理することも、受験勉強では大事なことですので、ぜひ実践してください。
受験生の昼寝に適切な時間は?
適切な昼寝の時間は、15分から30分までです。
15分程度の睡眠は、眠気を取り除くのに必要なノンレム睡眠(睡眠段階2)に到達できるからです。
30分を超える昼寝は、夜の睡眠に悪影響を及ぼすため、避けたほうが良いでしょう。
さらに、30分を超える昼寝は、睡眠段階2を超えて、深い眠りに入ってしまい、目覚めたあとにかえって眠気が強く出たり、判断力が低下したりしてしまいます。
また、昼寝は13時~15時の間に行ったほうが良いとされています。
15時以降の昼寝も夜の睡眠に悪影響を及ぼすためです。
昼寝のメリットは?
昼寝には、暗記力の向上や集中力の回復など、さまざまな効果があります。
昼寝による暗記力の向上
昼寝による暗記力の向上について、研究報告1)があります。
その研究報告では、わずか6分間の昼寝であっても記憶の定着度が高まるという結果になっています。
さらに、30分間の昼寝の際には、6分間の昼寝よりも記憶の定着度が高まるという結果になりました。
超短時間の昼寝よりは、多少眠っている時間が長めの方が良いようです。
覚えた内容の整理が頭の中で行われると考えられていますので、その時間が必要だと思います。
昼寝による集中力の回復
昼寝による集中力の回復に関しても、研究2)がなされています。
研究の報告では、10~20分間の昼寝によって、眠気や疲労感、認知能力の改善が認められたということでした。
集中力が続かない状態では、今まで理解出来ていなかったことを理解しようとしても効率が悪くなります。
短時間の昼寝で回復して、効率の良い学習を行うべきです。
受験生の昼寝の仕方は?
昼寝の際には、ちょうどよい部屋の温度があると言われています。
また、昼寝から覚めるときにも工夫が必要です。
昼寝に最適な部屋の湿度と温度の管理
よりよい昼寝環境を整えるためには、部屋の湿度を温度を管理する必要があります。
湿度
部屋の湿度は40~60%くらいの状態がよいでしょう。
冬場では湿度が低くなりがちですし、夏場では湿度が高くなりすぎて、過ごしにくい環境になってしまいます。
部屋の湿度によって、加湿器や除湿機を使い分けてちょうどよい湿度を目指しましょう。
温度
入眠しやすい部屋の温度は27℃であることが報告3)されています。
入眠までの時間が短くなりますので、寝ようと思ってもすぐに寝れなくて時間が過ぎてしまう方は試してみると良いでしょう。
入眠後に温度を1℃さげて、部屋を26℃にすると、10分後にノンレム睡眠(睡眠段階2)に到達することがわかっています。
睡眠段階2に到達することで、眠気が解消されます。
最後に、起きたい時間の3分前に、部屋の温度を27℃になるようにすれば、睡眠深度が浅くなって起きやすくなるようです。
受験の時期はご両親も協力してくれると思いますので、温度管理を手伝ってもらうと良いでしょう。
昼寝前にカフェインを含む飲み物を摂取するべきなのか?
昼寝前にカフェインを含む飲み物を摂取するほうが、覚醒しやすくなります。
昼寝からすっきりと目覚めるために、コーヒーなどによるカフェインの摂取がよく言われています。
謳い文句は、「カフェインが体内に吸収されて効くまでに30分くらいかかるので、ちょうど昼寝から覚める時に聞き始めて、覚醒作用があるためすっきりと起きられる。」というものです。
その効果には、カフェインが効くまでの時間や摂取したカフェインの量が大事です。
摂取する飲み物の種類や量によってカフェインの量が異なるので、注意が必要です。
カフェインが効くまでの時間は?
コーヒーを飲んだ際にカフェインが吸収されるのにかかる時間は重要でです。
ホットコーヒーの場合は30分から1時間位で、血液中のカフェイン濃度が一番高くなるようです。
この場合は、昼寝の終了時点で効果が出ている可能性があります。
しかし、アイスコーヒーの場合は、摂取から1時間から2時間位で、血液中のカフェイン濃度が最大になります。
この場合は、昼寝直後ではカフェインの効果はあまり期待出来ないと思われます。
カフェインの入ったエナジードリンクの試験結果は見つけられませんでしたが、冷たい飲み物ということを考えると、アイスコーヒーと同様ではないでしょうか。
つまり、すぐに昼寝に入る場合には、ホットコーヒーを飲んでから寝ないと効果がでていないということになります。
覚醒に必要なカフェインの量は?
覚醒に必要なカフェインの量はどの程度なのでしょうか。
「カフェロップ」や「トメルミン」という眠気防止薬では、1回量がカフェイン167mg
「エスタロンモカ12」という睡眠防止薬では、1回量が200mg
となっています。
高速道路調査会が、昼寝による集中力の改善について検討している文書4)では、カフェイン200mg+30分の仮眠(睡眠状態は15分)が有効で、仮眠から数時間がたっても効果が続いていました。
しかし、イギリスの睡眠科学研究所の報告では、カフェイン150mgまでは、副作用なく眠気を覚ますのに有効としていることも事実です。
以上のことから、昼寝後にしっかりと覚醒するためには、
1)摂取したカフェインが昼寝直後に効果を発揮しているように、摂取タイミングを考えること
2)カフェイン150mg程度を含む飲み物を昼寝前に摂取すること
が重要です。
昼寝の姿勢はどうするべきか
ノンレム睡眠(睡眠段階2)に到達することが、眠気をさますのに重要です。
しかし、睡眠段階2では、座ったままでは姿勢を維持することができないため、頭を机の上かシートにつける必要があります。
リクライニング付きの椅子であれば、できるだけ背もたれを倒して睡眠するほうが、途中で姿勢が崩れたことによる覚醒がなくなると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
受験生こそ昼寝をしっかりとして、効率の良い受験勉強をしてもらえたらと思います。
それでは、昼寝をするメリットをまとめてみたいと思います。
- 適切な昼寝の時間は、15分~30分
- 昼寝は暗記力の向上や集中力の改善に役立つ
- 湿度は40~60%、温度を27℃程度にする
- 昼寝後の覚醒のためには、カフェインの量と吸収時間を考慮する
- リクライニングシートを背もたれを倒して昼寝をする
昼寝を取り入れて、午後の受験勉強に集中しましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました!
参考文献
1)J Sieep Res. 2008 Mar;17(1):3-10
2)Sleep. 2006 Jun;29(6):831-40
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