(4-5)電池の反応(化学基礎)

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こんにちは。アラフォーパパです。

前回の記事では、「金属の反応」と題して解説をいたしました。

イオン化傾向は覚えましたか?

金属がどのような液体と反応して、何が発生するかを覚えることが重要です。

今回は、金属の反応を利用した日常品がどのように成り立っているのかをみていきましょう。

前回の記事を理解していると理解しやすいですよ。

それではご覧ください。

ボルタ電池

イタリアのボルタが開発した電池です。

希硫酸に亜鉛板と銅板を入れて導線で繋いだものです。

亜鉛と銅のイオン化傾向の違いだけでなく、水素も含めたイオン化傾向の違いが考慮されています。

実際に起きている反応は、亜鉛が陽イオン化した時に発生した電子が、導線を通り銅に移動して、水溶液中に沢山ある水素分子を発生させるというものです。

水素と亜鉛のイオン化傾向の違いが1番大事ですね。

次に大事なのは、銅板を利用していることで、イオン化傾向が大きいため希硫酸では溶けないということです。

銅も亜鉛も溶けてしまったら両方の金属板上で電子が発生して、電子の流れができないので、電流が流れなくなってしまい、電池になりませんね。

この電池が最も基本的な電池であり、イオン化傾向を利用している電池の中で最も理解しやすいと思います。

このボルタ電池で電子の動きと電流の向きの関係を覚えましょう。

電池の理論

イオン化傾向の異なる金属を電解質水溶液に浸して、導線で繋いで電流が流れるようにしたものが電池です。

イオン化傾向の大きい金属は、酸化されて陽イオンになる(酸化数が0から増加する)時に電子を放出します。

放出された電子が導線を通り、相対的にイオン化傾向の小さい金属に到達します。

水溶液中のイオンがイオン化傾向の小さい金属の表面で電子を受け取り還元されます(酸化数が減ります)。

電池では、電子が流れ出す方を負極としますので、イオン化傾向が大きい金属が負極で、イオン化傾向が小さい金属が正極と呼ばれます。

そして電流は正極から負極に流れると定義されていると考えてください。

このようにして電池は成り立っています。

実用電池

電池について少し言い換えてみましょう。

酸化還元反応で生じる化学エネルギーを電気エネルギーに変換する装置が電池であるという考え方があります。

そして、電池から電流を取り出す操作を放電といい、電極間に生じる電位差(電圧)を起電力といいます。

正極と負極にそれぞれ使用する物質の組み合わせによって起電力は変わり、アルカリ電池では1.5V、ニッケル水素電池は1.2Vのように種類によって違います。

それでは電池の種類を見てみましょう。

次は充電についてです。

充電

まずは、電池を使用した際に電流が流れた時のことを放電といいます。

放電は、電池から電流を取り出す操作とも言えます。

そして、放電と逆向きの操作が充電です。

電流を放電とは逆向きに強制的に流し、起電力を回復させる操作です。

電池の種類によって、充電の可否が異なります。

放電時の化学反応が、逆方向に進むかどうかが鍵となります。

また、充電の可否で電池の種類分けがされていて、充電ができない場合は一次電池、充電ができる場合は二次電池という名称になります。

二次電池では、鉛Pbを使用した鉛蓄電池やリチウムLiを使用したリチウムイオン電池が有名です。

燃料電池

電池という名称が付いている装置のうち一風変わったものが燃料電池です。

反応自体は、水の電気分解の逆の反応です。

水の電気分解では電流をかけると、水素と酸素が発生します。

東北大学 徳増研究室HP

そこで水素と酸素から水を作る反応が起きれば、電気が取り出せるだろうという発想です。

ただし、簡単には反応が進むことはありませんので、反応をスムーズに進めるための触媒がとても重要になるというわけです。

バスやタクシーなども燃料電池で動かすことができたりと徐々に世の中に広まって来ています。

二酸化炭素を出さないという環境に優しい点がこれからの世界に必要ですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回の記事は「電池の反応」と題したものでした。

イオン化傾向をマスターした皆さんであれば、基本的な電池の仕組みはすぐにわかっていただけたと思います。

よくわからなかった場合には、イオン化傾向を繰り返し復習した方が早道です。

>>イオン化傾向の復習(4-4金属の反応)

電子の移動する向きと電流の流れる向きにも注目しましょう。

よく間違える所ですからね。

ぜひ繰り返しご覧ください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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