こんにちは。アラフォーパパです。
前回は、「植生」について、解説しました。
荒原や草原、森林といった分類をまずは覚えましょう。
できたら、それぞれの植生の細かい分類についても調べておけると良いと思います。
加えて、植生を構成する植物の生活形を関連付けてください。
降水量や気温によって影響を受けることが多いですが、森林については相対照度についても植物の生育に関わってきますので、注意が必要です。
それでは、植物が行っている光合成に関連した話題に移りたいと思います。
光の強さと光合成の速度に関して書かれた図を中心に解説してみたいと思います。
それではご覧ください。
光合成曲線
植物が行う光合成や呼吸は、二酸化炭素や酸素を吸収したり放出したりします。
そのため、吸収量や放出量がわかれば、光合成の速度や呼吸の速度を求めることができます。
そこで、二酸化炭素の吸収(または放出)速度を縦軸、光の強さを横軸にして曲線を描いたものを光合成曲線と呼んでいます。
この図をもとにして、様々な条件での呼吸速度や光合成速度を考えてみましょう。
暗黒条件
暗黒条件とは、光の強さがゼロである場合ということです。
図では、縦軸とオレンジの線が接しているところです。
光合成が全くできませんので、二酸化炭素の吸収は一切ありません。
そして、呼吸は必ず行われますので、二酸化炭素の放出は起きています。
この点が呼吸のみが行われていることがわかるため、呼吸速度とします。
この速度とは、単位時間あたりに進行した呼吸の量(変化量)を指していると考えてください。
光補償点
暗黒条件から徐々に光の強さを増していくと、光合成速度が大きくなっていきます。
このときに、気温(温度)が一定であれば、呼吸速度は光の強さに影響を受けず一定であるとします。(前提条件)
光合成による二酸化炭素の吸収速度と呼吸による二酸化炭素の放出速度が同じになる点があります。
この点を光補償点と呼びます。
見かけ上、気体(二酸化炭素や酸素)の出入りがなくなる光の強さです。
光補償点の光の強さを与えられ続けた場合には、植物は枯れませんが、成長もできません。
光飽和点
光補償点を超える光の強さにすると徐々に光合成速度があがります。
これ以上光の強度を上げても二酸化炭素の吸収速度が上がらないという光の強さを光飽和点と呼びます。
光飽和点が高く、強光条件でも光飽和に達しにくい植物は陽生植物と呼ばれます。
陽生植物は強光条件で見かけの光合成速度が大きく、多くの有機物を蓄積できるため、日当たりの良い場所で優勢に生育ができます。
例えば、ススキやアカマツがあります。
また、呼吸速度が小さく(光補償点が低く)、光飽和点も低い植物は陰性植物と呼ばれます。
弱光条件でも見かけの光合成速度を正にしやすいため、林床のような暗い光環境でも生育が可能です。
例えば、ベニシダやアオキがあります。
光合成速度
光合成速度とは、光合成による二酸化炭素の吸収速度のことだと思ってください。
しかし、数字で二酸化炭素の吸収速度だけをみていると、本来の光合成による二酸化炭素の吸収毒度を間違えてしまいます。
同時に呼吸を行って、二酸化炭素の放出が行われているためです。
図を確認してみましょう。
横軸からオレンジの線までの高さは見かけの二酸化炭素吸収速度(見かけの光合成速度)です。
横軸から点線までの部分が呼吸速度です。
見かけの二酸化炭素吸収速度と呼吸速度を足した量が実際の光合成速度になります。
情報提供
2つ、情報提供です。
1つ目は陽葉と陰葉です。
1個体の植物体でも、日当たりの良いところには陽葉がつき、厚くて小さいものです。
下層のほうは日当たりが良くなく、陰葉がつきます。
陰葉は薄くて大きいです。
それぞれの葉に特徴があり、陽葉は陽生植物に光合成の特徴が似て、陰葉は陰生植物に似ています。
2つ目は、土壌の構造です。
土壌は、岩石が風化して粒状になった無機物に足物からの落葉などが分解されてできた有機物で形成されています。
母岩(または母材)の上に成立した土壌では、上部に堆積した落葉などを土壌動物や微生物によって分解を受けた腐植に富む層があります。
これを腐植層といいます。
腐植層の下部には、岩石が風化した層となりますので、有機物は乏しくなっていきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事は「光合成曲線」と題したものでした。
植物における二酸化炭素の移動は、光合成と呼吸によって行われます。
二酸化炭素の吸収と放出です。
光の強さによって光合成の強さが変わりますので、吸収速度が変化します。
見かけの光合成速度や呼吸速度から光合成速度を計算できるようにしましょう。
ぜひ繰り返しご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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