【必見】数学の証明ができるようになる①補足

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高校受験範囲

こんにちは。アラフォーパパです。

この記事では、すでに解説した合同の証明の問題の異なるパターンの解法を解説していきます。

証明の部分では、同じ内容の記載のところには、同じ背景の色にしています。

証明問題は1つの問題でたくさんの解法が生まれます。

たくさんの解法に触れて、証明の書き方を知っていきましょう。

それではご覧ください!

問題文と解法の例

三角形ABC(△ABC)において、頂点Aから辺BCに垂直におろした時の交点をX、頂点Bから辺ACに垂直におろした時の交点をYとする。また、線分AXと線分BYの交点をZとする。
この時、次の問に答えよ。

問1 ∠A(角A)が45°の時、△AYZと△BYCが合同であることを示せ。

まずは前回のおさらいです。

△AYZと△BYCにおいて
∠A=45°と△AYBが直角三角形であることから、∠ABY=45°
∠A=45°と∠ABY=45°から△AYBが二等辺三角形
△AYBが二等辺三角形であることから、AY=BY・・・①

仮定よりBY⊥ACのため、∠AYZ=∠BYC・・・②
対頂角の性質から、∠AZY+∠YZX=180°・・・③
四角形の内角の和=360°から、360°=∠YCX+∠YZX+180°
すなわち、∠YCX+∠YZX=180°・・・④
③、④から∠AZY=∠YCX・・・⑤
三角形の内角の和=180°、②、⑤から、∠YAZ=∠YBC・・・⑥

①、②、⑥より、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、
△AYZ≡△BYC □

この解法は、図形の性質のみを使用して合同の証明をしようと試みたものでした。

相似を利用するともっと簡単に証明できるのですが、相似を習っていない場合を想定して解法を作成しました。

同じ内容で文章の順番を入れ替えてみた場合

文章の順番が異なっても正解になることを示していきましょう。

△AYZと△BYCにおいて
仮定よりBY⊥ACのため、∠AYZ=∠BYC・・・
∠A=45°と△AYBが直角三角形であることから、∠ABY=45°
∠A=45°と∠ABY=45°から△AYBが二等辺三角形
△AYBが二等辺三角形であることから、AY=BY・・・②

対頂角の性質から、∠AZY+∠YZX=180°・・・③
四角形の内角の和=360°から、360°=∠YCX+∠YZX+180°
すなわち、∠YCX+∠YZX=180°・・・④
③、④から∠AZY=∠YCX・・・⑤
三角形の内角の和=180°、①、⑤から、∠YAZ=∠YBC・・・⑥

①、②、⑥より、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、
△AYZ≡△BYC □

赤の背景の文と黄色の背景の文は入れ替えても問題ありません。

しかし、青の背景の証明では赤の背景のところで証明したところを使用しているため、かならず赤の背景の部分→青の背景の部分の順番になります。

今回の証明では、黄色の部分は単独で存在していますので、赤の背景→青の背景→黄色の背景の順で書いても問題なく証明をすることができます。

直角三角形の性質を利用した場合

∠YAZ=∠YBCを示す方法は他にもあります。

直角三角形の性質を利用してみましょう。

△AYZと△BYCにおいて
仮定よりBY⊥ACのため、∠AYZ=∠BYC・・・
∠A=45°と△AYBが直角三角形であることから、∠ABY=45°
∠A=45°と∠ABY=45°から△AYBが二等辺三角形
△AYBが二等辺三角形であることから、AY=BY・・・②

△AXCは直角三角形なので、∠CAX=90°-∠C
△BYCは直角三角形なので、∠YBC=90°-∠C
ゆえに、∠CAX=∠YAZ=∠YBC・・・③
よって、①、②、③より、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、
△AYZ≡△BYC □

このように示すこともできます。

相似を利用した場合の証明①

相似の証明を利用することで、辺の長さが等しいことを証明できます。

その場合は、3辺がそれぞれ等しい、2辺とその間の角がそれぞれ等しい、といった他の合同条件で示すことが可能になります。

△AYZと△BYCにおいて
∠A=45°と△AYBが直角三角形であることから、∠ABY=45°
∠A=45°と∠ABY=45°から△AYBが二等辺三角形
△AYBが二等辺三角形であることから、AY=BY・・・

対頂角の性質から、∠AZY+∠YZX=180°・・・
四角形の内角の和=360°から、360°=∠YCX+∠YZX+180°
すなわち、∠YCX+∠YZX=180°・・・
②、③から∠AZY=∠YCX・・・

仮定よりBY⊥ACのため、∠AYZ=∠BYC・・・
④、⑤より、2組の角がそれぞれ等しいので、△AYZ∽△BYC・・・⑥
①、⑥より、AZ=BC・・・⑦
      YZ=YC・・・⑧

①、⑦、⑧より、3辺がそれぞれ等しいので、△AYZ≡△BYC □

もしくは

BY⊥ACより、∠AYZ=∠BYC=90°・・・⑨
①、⑧、⑨より、2辺とその間の角がそれぞれ等しいので、△AYZ≡△BYC □

少し長くなってしまいますが、これでも問題ありません。

相似を利用した場合の証明②

さらに、今までの解法とは異なる三角形の相似を利用してみましょう。

△AYZと△BYCにおいて
仮定よりBY⊥ACのため、∠AYZ=∠BYC・・・
∠A=45°と△AYBが直角三角形であることから、∠ABY=45°
∠A=45°と∠ABY=45°から△AYBが二等辺三角形
△AYBが二等辺三角形であることから、AY=BY・・・②

対頂角は等しいので、∠AZY=∠BZX・・・③
①、③より、2組の角がそれぞれ等しいので、△AYZ∽△BXZ・・・

④より、∠YAZ=∠YBC・・・⑤
①、②、⑤より、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、
△AYZ≡△BYC □

相似を利用した場合の証明③(普通はやりません)

さて、通常では行われないような方法も見ておいて損はありません。

△AYZと△BYCにおいて
仮定よりBY⊥ACのため、∠AYZ=∠BYC・・・
∠A=45°と△AYBが直角三角形であることから、∠ABY=45°
∠A=45°と∠ABY=45°から△AYBが二等辺三角形
△AYBが二等辺三角形であることから、AY=BY・・・②

対頂角の性質から、∠BZX+∠YZX=180°・・・
四角形の内角の和=360°、AC⊥ZY、BC⊥ZXから、∠YCX+∠YZX=180°・・・
③、④から∠BZX=∠YCX・・・
⑤と△ACXおよび△BZXが直角三角形であることから、
2組の角がそれぞれ等しいので、△ACX∽△BZX・・・⑥
⑥より、∠CAX=∠ZBX・・・⑦
①、②、⑦より、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、
△AYZ≡△BYC □

今回、△ACX∽△BZXを証明して進めましたが、この相似を証明するよりも他の証明のほうが簡単なので、あまり使用される証明方法ではないでしょう。

円に内接する四角形の利用

今回のような問題では、基本的には使われませんが、円に内接する四角形の性質を利用する方法があります。

四角形ZYCXを考えた時に、この四角形は∠ZYC=90°、∠CXZ=90°です。

そのため、四角形ZYCXは線分ZCを直径とする円に内接しています。

よって、∠YCXはその対角の外角と等しいため、∠YCX=∠YZA=∠BZXと等しいと証明されます。

証明は次のようになります。

△AYZと△BYCにおいて
∠A=45°と△AYBが直角三角形であることから、∠ABY=45°
∠A=45°と∠ABY=45°から△AYBが二等辺三角形
△AYBが二等辺三角形であることから、AY=BY・・・①

仮定よりBY⊥ACのため、∠AYZ=∠BYC・・・②
仮定より、∠ZYC=∠CXZ=90°であるため、四角形ZYCXは線分ZCを直径とする円に内接している
よって、∠YCXはその対角の外角と等しいため、∠YCX=∠YZA・・・③
三角形の内角の和=180°、②、③から、∠YAZ=∠YBC・・・
①、②、④より、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので、
△AYZ≡△BYC □

このように、見えている図形だけではなく、角度などから導き出される別の図形の性質を利用する方法もあります。

まとめ

今回は同じ問題に対する様々な解法を解説しました。

図形の性質や相似の証明を利用することで、様々な解法を作成することが可能となりました。

ぜひ、新しい解法を探してみて下さい。

最後までご覧いただきありがとうございました!

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