(1-6)DNAの抽出(高校生物基礎の総復習講座)

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こんにちは。アラフォーパパです。

前回は、「細胞に関わる研究者たち」について、解説をいたしました。

有名な方々が多いので、ぜひ覚えていただきたいです。

今回は、DNAの抽出について解説していきたいと思っています。

顕微鏡を用いて細胞内の核を発見した研究者たちは、次第にその中身へと興味を移していきます。

核に含まれる染色体は、DNAとヒストンと呼ばれるタンパク質で出来ています。

それでは、DNA(デオキシリボ核酸)を抽出してみましょう。

DNAとは

DNAとは、生物の遺伝情報が格納された分子のことです。

デオキシリボ核酸というのが日本語名です。

DNAは細胞の核の中やミトコンドリアなどの細胞内の特定の場所に存在し、遺伝子と呼ばれる部分が含まれています。

遺伝子は生物の形質や機能の基本的な情報を保持しているもので、遺伝子が組み合わさることによって、生物の発育や生理的な特徴が決まります。

DNAは二重螺旋構造を持っていて、4種類の塩基(アデニン、チミン、グアニン、シトシン)からなっており、塩基に五炭糖が結合し、五炭糖にリン酸が結合しています。

ヌクレオチドの結合
illust AC ケミストのたまご

塩基と五炭糖が結合したものをヌクレオシドと呼び、ヌクレオシドにリン酸が結合したものをヌクレオチドと呼びます。

>>詳細はこちらのPDFを参考にしてください。

リン酸と五炭糖が共有結合して連なっていくことで、DNAは巨大な1分子として形が出来上がっていきます。

また、これらの塩基は、アデニン(A)とチミン(T)、グアニン(G)とシトシン(C)の間に水素結合があります。

A-T間には2本、G-C間には3本の水素結合です。

この結合により、DNAのヘリックス構造が安定化しています。

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DNAの抽出

それでは、実際にDNAを目で見てみましょう!

しかし、光学顕微鏡でもDNAを直接見ることはできないので、DNAの塊を代わりに見るしか有りません。

抽出方法

まずは動画で確認しましょう。

TEKIBO 高校勉強動画

動画でDNAを抽出する方法を確認できたでしょうか。

実際に自宅にあるものでも出来ますので、やってみてください。

自宅でやるための工夫

また、自宅でやれるようにと研究された方法もあります。

  • 材料:ホウレン草,大葉,長ネギ,生シイタケ,ブナシメジ,豚の挽肉,サンマがよくDNAが取れて見やすいようです。
  • 乳棒乳鉢の代わりに家庭にある下ろし金が利用可能です。
  • 冷蔵庫や氷などで、材料や道具を4度くらいに冷やしておくことが必要です。(DNAが分解するのを防ぐ)
  • ろ過するために漏斗とガーゼを用意する必要があります。
  • エタノールについては、消毒用ですと70%前後になってしまうため、無水エタノールなどの100%に近いものをドラッグストアで購入されると用意できます。

この方法では、自宅で、小中学生が実験することを視野にいれて検討されていますので、夏休みの自由研究にも良いかもしれません。

身近にあるもの(動物の毛や苔など)で、DNAが抽出できるかどうか試してみてはどうでしょうか。

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ちなみに、DNAが抽出できるかどうかについては、DNAを持っている生物の細胞があれば、すべて出来ます。

しかし、可視化できる程度まで多くのDNAが取れるかどうかはわかりません。

そのため、生物を構成している細胞のなかでも、細胞分裂が盛んで小さな細胞がたくさん集まっているところを利用して抽出実験を行わないと、DNAは見えなかったという結果になります。

そのため、ブロッコリーがよく利用されます。

ブロッコリーは多数の花芽ひとつひとつに分裂組織があってたくさんの核を含んでいるためです。

ただし、たくさんの材料を利用すれば、DNAをかき集められますので、小さい細胞でなくても可視化することはできます。(効率は悪いですが)

まとめ

いかがでしたでしょうか。

DNAは極めて小さく、核の中に収納されているために、通常では見ることは出来ません。

しかし、細胞を壊して、抽出することで見ることが可能になります。

動画や文書でやり方を確認することはできますが、実際にやってみないと覚えるのに苦労すると思います。

ぜひ、自宅でやってみてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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