(1-5)細胞の研究者たち(高校生物基礎の総復習講座)

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こんにちは。アラフォーパパです。

前回の記事では、「ミクロメーター」について解説しました。

顕微鏡を用いて標本を確認し、細胞の大きさを測る時には必須の道具ですね。

しっかりと使い方を覚えましょう。

ところで、顕微鏡を用いて細胞を発見したり、生物が細胞からできていると提唱したヒトたちが誰だか覚えていますか?

この記事では、細胞に関わる方々をまとめて紹介していきたいと思います。

それでは、ご覧ください!

ロバート・フック

最初はロバート・フックを解説しないと始まりません。

17世紀のイギリスの科学者で、コルクの観察によって細胞という用語を始めて提唱しました。

彼は1665年に出版された著書「Micrographia」(マイクログラフィア)において、植物や生物の観察から得られた知見を記述しました。

有名な話としては、コルク(死んだ細胞)の観察です。

コルクを複式顕微鏡で観察したことで、細かい区分に分かれている構造を発見しました。

それを「cellura」(セルラ)と名付けました。

後に「cell」(細胞)と呼ばれる様になる単語です。

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また、フックは物理学の分野でも才能を発揮し、バネの弾性力に関連したフックの法則(弾性の法則)を提唱しています。

アントニ・ファン・レーウェンフック

次にレーウェンフックについて解説します。

彼は17世紀のオランダの科学者で、顕微鏡の発展に貢献しました。

顕微鏡が最初に作られたときは、眼鏡職人によってレンズを加工して作られました。

レーウェンフックは、今では単式顕微鏡と呼ばれている顕微鏡を自ら作り上げ、顕微鏡で微小な生物や物体を観察することに成功しました。

例えば、血液、細菌、細胞など生きた細胞の観察を行って、これらの微小な構造を始めて記録したとされています。

>>レーウェンフックの作成した単式顕微鏡のレプリカはこちら

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ロベルト・ブラウン

19世紀のイギリスの植物学者であるブラウンは、細胞の核を発見したことで知られています。

まず、植物の細胞を観察する中で、植物細胞の中に特定の構造が存在することに気づきます。

この特定の構造を「核」と名付けて、1831年に公表しました。

>>参考:(1-3)生物の顕微鏡観察(高校生物基礎の総復習講座)・・・核が見れる動画あり。

その後、「核」が生物の成長や機能に関与していることが示されていきました。

これにより、細胞の研究や植物学の進歩に大きく貢献しています。

マチュー・シュライデン

19世紀のドイツの植物学者で、細胞学の発展に大きな貢献をしました。

シュライデンは1838年に著書「植物細胞の科学的調査」を発表しています。

著書では、細胞の重要性を強調していました。

植物の組織を観察し、それぞれの組織が細胞から構成されていることを明らかにしたのです。

また、細胞が植物の基本単位であるという仮説(植物についての細胞説)を提唱しました。

これは、細胞が植物の基本構成要素であり、すべての植物は細胞から成り立っているという考え方です。

現代の生物学の基本的な原則となっています。

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テオドール・シュワン

19世紀のドイツの生物学者です。

動物に関する細胞について、研究をしています。

1893年に「動物細胞の発生と組織の構造に関する研究」」を発表しています。

この発表では、動物の組織も細胞から構成されていることを示しました。

これは植物に関するシュライデンの細胞説を拡張して、細胞が生物全体の基本単位であることを提唱したものです。

そのため、シュワンは動物についての細胞説の提唱者として知られています。

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また、シュワンは細胞の形成と発生に関する研究も行い、細胞分裂や胚発生のメカニズムについても研究しています。

ルドルフ・フィルヒョウ

19世紀のドイツの医師・病理学者であり、細胞学や病理学の分野で重要な業績を残しています。

彼は細胞分裂の原則を提唱しています。

「全ての細胞は既存の細胞から生じる」という言葉が有名です。

細胞が増殖や分裂をすることによって新しい細胞が生じることを示し、細胞の発生と増殖の過程を理解する上で重要な役割を果たしたとされています。

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ここから先はオマケの人物紹介です。有名な方たちですけどね。

ルイ・パスツール(おまけ1)

19世紀のフランスの科学者で、微生物学、化学、免疫学の分野で大きな功績があります。

パスツールピペットという器具の名前になっていたり、パスツール研究所という生物学・医学研究を行う非営利民間研究機関の名前になっていたりします。

発酵や発酵食品の研究を通じて、微生物学の基礎を築きました。

酵母が糖を分解する際に行われる発酵のプロセスを解明し、それが微生物の活動によるものであることを示しました。

ワルト・フレミング(おまけ2)

20世紀のスコットランドの医師・細菌学者で、抗生物質の発見によって知られています。

1928年にロンドンのセント・メアリー病院で研究を行っていた際に、ペニシリウム属のカビが培養皿上で菌の成長を抑制していることに気が付きました。

この発見によって、カビが細菌の成長を阻害する能力を持つことを示しました。

ペニシリンという抗生物質がこのときに見つかったものになります。

多くの感染症に対して有効性を示し、医学の発展に大きな影響を与えた発見でした。

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ちなみに、ペニシリンの発見は、フレミングが実験で使用するために培養していたブドウ球菌のシャーレの中に青カビが生えてしまったという失敗から、発見されました。

何事にも興味を示し、しっかりと観察をしていたからこそ、発見できたのだろうと思います。

見習いたいものです。

ジェームズ・ワトソンとフランシス・クリック(おまけ3)

1953年に英科学誌ネイチャーに発表された論文があります。

DNAが2本の鎖がより合わさったらせん階段のような構造になっている提唱するものでした。

これは、ロンドンで研究していた三人の科学者、ロザリンド・フランクリン、レイモンド・ゴスリング、モーリス・ウィルキンスが実験を行い、その結果をワトソンとクリックが解析した結果です。

DNAの構造を正確に推察したのです。

この発見までに、DNAは4つの塩基で形成されることや、その比率、X線での解析などが行われていましたが、決定的なDNA構造はわかっていませんでした。

この功績により1962年にウィルキンスとともにワトソンとクリックはノーベル賞を受賞しています。

エリザベス・ブラックバーン(おまけ4)

2009年にノーベル賞を受賞したアメリカの生物学者です。

この方はまだご存命ですが、なんといってもテロメア(染色体の末端)の研究により、細胞老化について重要な発見をしたことで有名です。

テロメアは遺伝情報の保存に不可欠な保護キャップとして機能しています。

細胞の寿命にも関係しているのではないかと言われていますので、今後は生命の長さにも関係してくるかもしれません。

ぜひ注目してください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

17世紀にフックがコルクの死んだ細胞を観察してから、4世紀くらいしか経っていませんが、細胞の観察方法は進化し、その中にある核や、核の中にある染色体にまで、研究は進んでいます。

人体の設計図と言われる染色体の研究によって、医学・薬学の発展が期待されます。

生物基礎という教科としては、基本となる人物を覚えていただければ良いと思いますので、フックからフィルヒョウまでをしっかりと覚えてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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